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屋根の耐久性を左右する「ルーフィング」を解説

今回は屋根の耐久性を最も左右するルーフィングというものについて、どういうものか解説したいと思います。

屋根の強度を左右するものは2つあります。屋根の表面材としての屋根材というのは、耐久性があるものがいいに決まってます。ここの部分をみんな瓦がいいか、ガルバがいいか、鉄板だから錆びてしまうのではないか、そんなことをいろいろ議論します。それから屋根垂木がしっかりしていなかったら台風で飛んでしまいますので、これに金物とかタルキックと言ってビスの長いやつみたいなものでブワーッと風で煽られてもパーンと飛んでしまわないようにしっかり丈夫に固定する。そして次に力が掛かる棟木・母屋と塚が離れないように鎹とか金物を打って、抜けないようにします。そしたらここでグッと一回打って、抜けなかったら屋根が飛ぶことはないじゃないですか。

実はこういう屋根の表面材とか、こういう骨組みの部分の耐久性以外に、僕は実は最も耐久性の中で傷みやすい争点になるものが野地板だと思います。例えばよく瓦は絶対だと、うちのじいちゃんも瓦だと言っていましたから、よく気持ちがわかるんですけど、例えばガルバは鉄板で錆びるからアカンと言う人がいるんですけど、屋根材は表面的に見えるじゃないですか。そしたらそれを何もしないで比較したら別だけど、時々メンテしてちゃんとペンキを塗ったり錆びを落としたりしておいたりしたら50年以上は持ちますよね。瓦がすごいと言っても割れる時もあるし、瓦の小口から水が染み込んで凍ってそのことを凍(いてる)と表現しますけど、ひび割れが助長されたりする。でも抜き替え・メンテができるじゃないですか。そういうのは割りとできるんですけど、野地板は見えないんです。見えないからこれが腐っていてもわからないんです。なので野地板をしっかり腐らせずに保持することが重要になってきます。

野地板を守るものは何だと言うたら、実は屋根材じゃなくて、屋根材もかなり守るけど、防水紙なんです。ルーフィングなんです。立体的に断面を書きましたけど、これで垂木・野地板があってその上に防水紙があって屋根材が引いてあるという感じになるので、こういうことから言っても野地板を守っているのは防水紙だとわかると思います。これを守ると争点になるのは何かというと、野地板に屋根でもある程度は水が切れますけど完全に切れなくて毛細管現象みたいに染み込んだような雨水から野地板を守るのはこの防水紙、防水シートなわけなんです。ここがルーフィングというもので表現されて、屋根の耐久性を左右することになります。

今、大体9割以上の建っている家に使われてるのはアスファルトルーフィングというやつです。黒い耐久性のある硬い紙みたいなやつにアスファルトが中に板状になってサンドイッチみたいになっていて、見るからに重たいし水の中全く通さないし、これがあったら大丈夫だろう見たいな刃物で強い力でやっても傷つかないくらいのものですから、これが一番主流です。これはすごい歴史があるからもちろんグレードによって耐久性が数十年や50年ぐらいといろいろとありますけど、これが一番止水ということに関しては評価の高いものと言われています。

アスファルトルーフィングは何がすごいかというと、実は屋根というのは防水だから隙間なく引きたいんだけど実は屋根材を固定するのに釘を打ったりビスを打ったりしないといけないのでルーフィングを貫通しなくてはアカンのです。宿命なんです。その時にさっきまでサンドイッチになっててアスファルト材がこのシートの中に入っているからこいつが釘をパーンと打つじゃないですか。屋根だから日に照らされて温度上がります溶けて貫通した釘・ネジに密着して限りなく水が入らないようにしてくれるというよさがある。だから止水性がとても高いと言われてます。

一方で、アスファルトルーフィングはすごいんだけど弊害も出てきたんです。

それは野地板が変わってきたということです。今の野地板の主流は合板です。通称コンパネなんて言い方しますけど、しっかりした12mmぐらいの厚い板です。そういう合板です。これは隙間なくピターっと並べてピシッと張っていくので、だいたい腕の枝草します。どういうことが起きたかというと、野地板だとルーフィングをやった後に温度差・多少の漏れがあったりして野地板とルーフィングに多少水分が残ります。こいつが長い年月の間に合板に悪さをする問題があって、軒先みたいな結構すごいやられる風雪にやられるところに関しては、水が残ったりして合板が接着剤で止めると痛いから、それがバラバラになったり表面が飛んだりみたいなことで、ちょっと野地板アカンということがあって、アスファルトルーフィングもよし悪しだなみたいなことが起きてきたわけです。

それに対して今結構残り10%ぐらいに世の中出てきたのは透湿ルーフィングと言うやつです。透湿とは湿気を通すというものです。だから透湿防水シートをさらに強化して屋根屋根の耐久性に似合うようにしたものになるんですけど、なのでさっきの逆で防水紙と野地板の間の発生した水分を水蒸気として温度が上がるからどんどん水蒸気が乾いていくからで、それを出していってその野地板と防水紙の間の乾燥を促進させるという優れたものが出てきたわけなんですで、これはJIS規格でもA611規格と言われていて50年相当ルーフィングで50年持つよと言い切ったところはあのマスタールーフィング以外あまり聞いたことないんですけど、それぐらいタイベックさんあたりはそれぐらい生きられてますけど、50年と言ったら僕なんかは跡形ないほど先ですし0歳の方も50歳になるぐらいその超長い期間にあたって屋根の品質を担保ができるというのも出てまいりました。

透湿ルーフィングは優れているんですけど、アスファルトに比べると貫通に対してはちょっと弱いです。なので、なるべく貫通させないようにしています。難しいけどね。現実タッカーは止められるんですけどこの屋根材を固定するのにいくら化は乾燥させていくので、そういうところから言うと多少貫通部に滲むやつも透湿シートなので乾かしていくというそういう側面で技術的には回収をされてるのかな思うんですけど、タイベックさんのルーフライナーとかウルトさんのウートップとかあのフクビさんのルーフエアテックスと言うんですかね、そういうの商品名でそういうのが出てきています。そうすると透湿ルーフィングだったら水蒸気が出て出た時に瓦だったら結構隙間あるんだけどガルバだったらペタッとしてるから湿気が出にくいじゃんと宝の持ち腐れになるのではないかとおっしゃる人がいてるのでまあ完全に出ないことはないと思うけど、それのためにはこの前別の動画でも紹介しましたけど、網状態と言われてるナイロンたわしみたいな表面が通気を促進するようなもう緩衝材入れたりとか、それからガルバを波形にして通気する層を作って通気が上がるわけです。そういうものを作ったりとか、それからそういうようなことで透湿ルーフィングにするならこうやって上手に全体の野地板の健康を維持していく、それがわかりやすいですかね。

アスファルトルーフィングはほんとに止水に関してはとても歴史があるし実績もあるから、これに異論を唱える必要はないと思うので、アスファルトルーフィングをやるときは、野地板を昔のバラ板と言って、昔はもっと細い木で売っていたんです。こんなので大丈夫かな、10cmぐらいの幅の厚みも10~12mmぐらいしかないやつをばーっと打ってやってます。それは板と板との間に若干隙間があるから、そこから湿気がどんどん逃げてくれて、アスファルトルーフィングの止水と野地板の通気の担保がすごく出来ていたんです。だから昔の家の方が案外野地板が腐っていないことは、僕は過去の自分の経験的に見て多いので間違いないと思います。

なのでこんな感じで、僕は優先順位で言うと、一番は野地板をどうやって守るかなんです。守り方2つあって、アスファルトルーフィングをある程度のものにしてなるべく水を入れないということ、それからもしかしたら結露とか何らかの理由で水がちょっと入った所を乾かしていくということのメカニズムとか、それから野地板自体を多少傷んでも大丈夫なように10mmじゃなくてもっと24mmみたいな分厚いものにするとか、それから透湿ルーフィングを使って通気も上手に取って上下を上手にとって野地板の健康を損なわないようにすること、最強の屋根を考える時の優先順位じゃないかなと思います。

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