掃除がラクになる掃除機の置き場所
今日のテーマは掃除機を置く場所についてです。
先日、お客様とのお打ち合わせで「森下さん聞いてください」って言葉から始まったんですね。「どうされたんですか?」と聞いたら「友人が家建てた家に行ったんです」と。「すごくかっこいい家なんですけど、カルチャーショックを受けたことがあったんです」とおっしゃってました。
それは何かと言うとリビングに通されたら、壁にダイソンの掃除機が引っ付けてあったそうなんです。ダイソンの掃除機、格好いいですよね。でも、その方は「なんで掃除機がここに?」と思われたそうです。一方でお施主さんは「どーぞ。くつろいでね」という感じで特に説明はなかったそうです。それでずっと気になったらしく「いやぁ。あれってどうなんですかね?」と僕に質問したそうです。
僕もそれに対してなかなかコメントがしづらくてですね…。「機能性で考えたら、リビングに掃除機があるのは便利じゃないかなと思いますよ」とお答えしました。
でも改めて考えてみると、僕の妻とか母とかが掃除機で家をきれいにしてくれている姿を見ると「あれはなかなか大変だなぁ」と思うことがあります。
僕のスケッチを見てください。まず、掃除機というのは大きく分けて4種類あります。一番馴染みがあるのがキャニスター型です。昔からあるゴロゴロと引っ張ってコードが付いているやつですね。2つ目がスティック型。これは最近増えてきましたね。冒頭で出てきたダイソンも、ジャンルでいうとスティック型かな。もしくは、3つ目のハンディ型かもしれません。ダイソンはアタッチメントで変えられるタイプもありますよね。4つ目がロボット型です。 いわゆる「ルンバ」ですね。
掃除機は、この中でどれを選ぶかというのが結構重要ですよね。多いのはキャニスター型だと思います。なぜキャニスター型が多いかというと、「昔から使ってるから」という理由もありますが、一番の理由は吸引力が安定してるからです。やっぱり、掃除する=きれいにするってことですから、そこは譲れないですよね。そうするとキャニスター型の掃除機はどこに置くかというと、リビングにドンと置いてる人は少ないですよね。納戸とか収納場所に入れていると思います。この収納も、ある程度奥行きのある大きめの収納じゃないと厳しいですね。階段下の収納にしまっている方も多いと思います。
また自分の母親の話になってしまいますが、母は今80代なんですね。僕たち夫婦と一緒に暮らしていて、いつも掃除をしてくれています。僕も妻も働いているからすごく助かるんですけど、重いキャニスター型を引きずって掃除するのは大変だろうなぁと思って「お母ちゃんスティック型のやつに変えない?」と提案したことがあるんです。そしたら「なんか掃除したような気がせえへん」って言うんですよね。ずっとキャニスター型を使っている人からすると、スティック型には、そういったイメージというか先入観がありますよね。
この動画を見ている方はご存知だと思いますが、今スティック型の掃除機ってすごく性能がよくなっていて、パワフルになってますよね。ダイソンもそうですし、僕らは職業柄マキタの電動工具を使うんですけど、掃除機も良いです。お客さんにもマキタファンがいてたりして、そういう背景があって、よくおすすめしていますね。
今回僕が一番言いたいのは、今回の掃除機問題は「どんな種類を選ぶか」「どこに置くか」の2つを考えることが大切なんですね。モリシタには女性スタッフもいて、彼女たちは仕事しながら家事もこなしているので、本当にすごいと思います。よく、朝、あいさつがてら雑談していると「今日はもう忙しかったから、最低限の掃除だけして出勤してきたんです」なんて言葉が出てきます。僕は「あぁ。そうなんや」って返すんですけど「その最低限ってどういうことなん?」って思っていたんですね。
で、聞いてみました。そうしたら、最低限というのは、一番汚れているところをチャチャッと掃除する、という意味だったんですね。「一番汚れる場所ってどこ?」と聞いたら、その女性スタッフは「サニタリーです」と言ってました。そうですよね。サニタリーは服を脱いだりするから糸ぼこりとかも落ちるし、髪の毛とかも落ちたりします。しかも毎日使いますから汚れが溜まるスピードも早いです。ちなみに次はキッチンだそうです。これも納得です。料理すれば調味料が飛び散ったりしますし、ごはん食べ終わったあと汚れを落としたりしますからね。
一方でリビングは毎日しっかり掃除しなくても大丈夫と言っていました。さっき出たキャニスター型というのは、このサニタリー・キッチン・ダイニングをチャチャッと掃除するのには向いてないんですよね。朝って、もう絶対に忙しいじゃないですか。なので僕は充電型のスティック型の掃除機がいいんじゃないかなと個人的に思ってます。キャニスター型を否定するわけじゃないですけど、スティック型の性能上がってきたのでね。
そうするとスティック型(もしくはハンディー型)の掃除機を入れる収納というのは、こんな感じになります。そんなに広く取る必要はありません。間口は40cmぐらい、奥行きも40cmぐらいあったら大体のスティック型orハンディタイプの掃除機は入ります。こういう収納にしまっていただくのが一番いいのかなと思います。奥行き40cmの収納なら、リビングに作ることもできますし、サニタリーの一角にも作れます。僕がよくオススメするのは、リビングかサニタリーに作ることです。
これは僕が勝手に着想したんじゃなくて、モリシタの女性スタッフに聞いて「そうか。サニタリーとかダイニングに近い方がええんや!」と気付いたんですね。リビングダイニングとかサニタリーの一角からサッとと出して、シャシャっとやって、チャッとしまえるんだったら、これに越したことないじゃないですか。なので、こういうした置き場所をオススメしています。
ハンディタイプはちょっとした掃除に便利ですよね。僕が一番ハンディ掃除機使っていて便利やなと感じたのは階段掃除のときです。階段は、そんなに汚れるところないですけど、隅に綿埃が溜まるので、ハンディタイプがいいんですよね。ハンディの掃除機も、さっき話した収納にスポッと収まるのでいいと思います。
で、収納を作る時は絶対コンセントを忘れないでください。スティック型とかハンディ型って、基本充電式なので、使おうと思った時に充電できてないと気分悪いじゃないですか。なので収納する場所で充電ができないとアカンです。コンセントは収納内に作ってください。コンセントの位置を床に近くするか、上のほうにするかというのは、好みや機種で合わせてもらえればと思います。僕は欲張りなんで両方付けてしまいますね。
掃除機も技術が進化して昔のイメージとは変わっていまるので、この話を参考に、自分に合うものを選んだり、収納を作っていただければと思います。その上で充電式の掃除機を選んだ場合、僕は1階用と2階用の2台用意します。収納も1階と2階に1ヶ所ずつ作ります。キャニスター型の掃除機も重いですから、2階用に1台買うのもいいですよね。でも2階にキャニスター型の掃除機を使うのは、結構場所を取るので、充電器式で軽いスティック型とかハンディをおすすめします。3階建てやったらもう1台作っていいと思います。
2階に収納 兼 充電場所を作るとしたら、階段の近くかホールの近くにあるのがいいですね。さらに掃除をしやすくするなら、1階も2階も回遊型の間取りにするのをおすすめします。ぐるーっと回れるようにしておけば、スムーズに移動できて、掃除が非常にラクになります。
それからルンバを使っている人はわかると思いますが、ロボット型の掃除機って結構かさばるんですよね。あと掃除していないときは充電しててもらわないといけませんから、それ専用の“ルンバ基地”が必要です。ルンバ基地を作るときは収納の下をアンダーカットして、格納できるスペースを作って置いてください。最近は階段の下、上り口の1段目の所に作りたいという人が増えています。これももちろん、充電用のコンセントを作るのを忘れないでくださいね。こうしておけば、特別な場所を取らなくていいのでおすすめです。
たまにシニアの方で「ルンバなんか使ってられへん」って人もいらっしゃいます。でもルンバって、段差がなくて、間取りが上手に作られた家なら、すごく良く働いてくれます。うちもね数年前にルンバ買った時、母から「アンタしょうもないもん買ってきて!」って、えらいブーブー言われました。でも今は“ルンバ君”なんて呼んでたり、掃除してるのをみて「ええ子やねぇ」なんて言うくらい気に入っています。さっきも言ったようにスティック型の掃除機も、吸引力があってリーズナブルなもの増えています。合わせてね、しまう場所をコンパクトにするとか、掃除機以外の物もしまえる収納を考えてみるというのも、ぜひ一度検討してみてください。