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使いやすい洗面台を解説します

今日のテーマは洗面台の作り方です。特に見落としがちな点について、僕なりに解説をしてきたいと思います。

今回なぜ洗面台の話を取り上げたかと言うと、先日ちょっとカルチャーショック的なことがあったんです。というのが、モリシタの女性スタッフたちがお昼ごはんを食べているときに、いつも家のどこでお化粧するかというのを話していたんですね。僕の感覚ではドレッサー(鏡台)でするものだと思っていたんです。うちの母親も妻もは鏡台でお化粧をしているのでね。でも彼女たちの話を聞いていると、結構バリエーションがあるんだなぁというのが分かりました。

それから僕自身すごく気になって、質問ができそうなときに、お客様にも聞いてみました。「お化粧ってどういう場所でされてるんですか?」「どういう感じでやってるんですか?」という感じでね。そうすると「洗面台ですね」とおっしゃる方が意外に多かったんです。僕は洗面台でお化粧って、落ち着か落ち着かないんじゃないの?と思ってしまうので驚きました。次に多かったのが、なんとダイニング。これも僕びっくりしてしまいました。ダイニングテーブルの上にお化粧の道具箱みたいなのがあるんですかね。それを出して、鏡も置いてお化粧するわけですね。その延長でリビングテーブルに座ってお化粧するという人もいらっしゃいました。

で、最後がドレッサーだったんです。朝出勤する時のお化粧と、夜とかお休みの日にお出かけする時のお化粧とでは、また違うのかもしれませんが、僕はドレッサーが少ないことが結構ショックでした。お化粧する人からしたら、今更感があるかもしれませんが、そう感じたんですね。

今回その話しを聞いて、洗面所でお化粧する人が結構いるとしたら、今まで僕たちが設計してきた洗面所とか洗面台って、あれで良かったのかな?と思っています。ハウスメーカーさんとかで標準仕様として付いてくる、LIXILさんとかTOTOさんとかの洗面台って幅が大体750mm〜900mmが多いです。鏡が正面にあって、鏡の枚数が1枚っていうパターンもありますが、多くの場合は三面鏡とかになっていて、中が収納になっているものが多いですよね。コンセントもついていて、至れり尽くせりで、なかなか便利な設えになっていると思います。

これまで、たくさんのお家でね、こういった洗面台をおすすめしておいてアレなんですが、先程の女性たちの話を受けて「この洗面台で良かったのかな?」と思っているところなんですね。

私の家は、いつもは私と妻と母で暮らしています。娘が2人いて今は下宿しているんですが、休みになれば帰ってきてくれます。そうなると家の中には、彼女たちのお化粧がたくさんあるんですね。僕はそういうの疎いので分からないことが多いですが、コスメって本当にいろいろな物がありますよね。4人の女性たちが思い思いのものを置いてるので、家の洗面台はまあまあ賑やかなんです。

一方で男である僕、普通のおしゃれでもなんでもない男が使っているものといえば、アフターシェーブローション・ヘアトニック・ヘアリキッド・ワックス・ヘアスプレー。あとはニベアのようなクリームが2種類ぐらい。それから最近は娘から言われて日焼け止めも使うようになりました。あと僕にとってはなくてはならないのがメンソレータム。あとは化粧品ではないけど綿棒とかね。これだけでも洗面台の収納の一角を占める感じになります。

そうすると、今挙げた僕の使うものを洗面台のキャビネットに入れようと思ったら入らないんですわ。すみません。無責任なことを言ってしまいまして。うちの洗面台はスタンダードな設計なので入らないです。

そうすると僕は、こんな感じのものがいいなと思います。(スケッチを見てください)これは一番典型的なパターンです。洗面ユニットがあって、洗濯機を置いています。大体、洗面ユニットのどちらかは壁になります。右か左かは、そのお家によって変わりますね。部屋の中間に洗面があるところは少ないので、どちらかの壁に、こんな感じで埋め込み型とか壁付けでシンプルな棚みたいなのを作るといいなと、すごく思いました。

使いやすい洗面台については、ボウルの大きさとか鏡の高さとか、いろいろな要素がありますが、1つだけ確実なのは、鏡に近いところに棚があることが挙げられます。これはすごい重要だと思うんですよね。うちの家は娘が大きくなってきて、彼女たちのお化粧品が増えて、僕の使っているものがどんどん隅に追いやられていますのでね。余計に大切だなと思います。しょうもない話かもしれませんけど、大事なことなので頭に置いといてほしいなと思いました。

そしてですね、ここからが60代を目前にした森下からのしつこい提言になります。それがオーラルケア問題です。50歳ぐらいから歯の衰えを感じるんですよね。我が家の女性たちは丁寧に歯磨いてるから大丈夫ですが、僕はずさんな男なので歯磨きの時間は短いですし、酔っ払うと歯磨き忘れて寝てしまうこともあります。でもね55歳ぐらいから、自分なりにちゃんとオーラルケアするようになりました。

どういうことか言うと、まずが電動歯ブラシ。僕は今2本使い分けてます。普通の電動歯ブラシと、超音波タイプのもの。超音波タイプのは歯茎がホンマにええ感じになるので、ぜひ使って欲しいんです。歯磨き粉も2種類ぐらいあります。普通の歯磨き粉とシュミテクトみたいな歯茎が良くなるようなやつ。それから最近はモンダミンとか、薬用の消毒殺菌力あるものも使っています。昔の僕からすると、こんなに使うなんて考えられなかったですけど、この歳になるとそれだけ必要ですね。そうなると、標準の洗面台では、必要なものがますます置けなくなります。

あと、オーラルケアの用品以外にも必要なものって結構ありますよね。まずはドライヤー。男性ならシェーバーがあります。シェーバーをセットする所って、一応作られてはいますが、種類によっては入らないです。ちなみに僕の買ってるシェーバーは入らないので、洗面台の収納の外に出しています。あと女性でしたらコテを使う人もいますよね。最初に挙げたドライヤーって、収納するの結構手間がかかりますよね。ホテルみたいにコード畳んで袋に入れて置くのって、かっこいいんですけど、家では手間がかかるから僕とかは続かないです。そうするとドライヤーは、基本そのままどこか置くことになります。「ドライヤーの置き場所ちゃんとある?」というのが次の問題になるんですね。

なので僕はどっちかの壁に棚を作るということと、2つのユニットをつくることをおすすめします。2ユニットあるって贅沢ですけど、おすすめです。ボウルが2つ並んでいたら、2人並んで歯磨きとかできますし、それだけ間口が広がって棚も作りやすくなります。贅沢な仕様ですけど、可能であれば、ぜひ検討してみてほしいなと思います。あとはドライヤースタンドも付けてほしいですね。大抵オプションとかを見ていただくと「ドライヤースタンド」って必ずあります。種類はメーカーによっていろいろになりますが、ドライヤーが差しっぱなしでもOKのコンセントを作っていただくと、より快適になります。

それからもう1つ。オーラルケアと同じくらい重要な問題があります。それが爪・耳問題です。歳を取るとね爪がぶ厚くなってくるんですよ。普通の爪切りじゃ、きれいに切れないからニッパーみたいな形の爪切りとか、いいヤスリが欲しくなるんですよね。うちの妻なんかはヤスリを使っているので洗面台に置いています。これをどこに置くか、というのが出てくるんですね。みなさんは爪切りとかヤスリって洗いたくなりませんか?僕は家族とはいえど、やっぱり使ったら洗って綺麗にしたいんですね。なので洗面所のシンクのそばにあるほうが便利です。耳かきも同じできれいに洗って置いておきたいんですよね。

ここまで長い話になりましたけど、生活の中で、洗面でお化粧したいとか、オーラルケアを充実させたいという気持ちがあるなら洗面台に特化した収納を考えられたほうがいいと思います。これまでモリシタでは「サニタリーの収納を充実させたほうがいいですよ」と言ってきました。これと合わせて洗面台の収納も計画してみてください。生活の質が上がりますのでね。

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