お掃除ロボットを目いっぱい働かせる間取りとは?
今日のテーマは「お掃除ロボットを目いっぱい働かせる間取り」です。
みなさんの家は、お掃除ロボットを使われてますか?僕も何年か前に買って試した1人です。
お掃除ロボットを買った最初は懐疑的でした。「ホンマにちゃんと掃除してくれるのかな?」と思っていたんですね。僕の母はもっと懐疑的で、僕がお掃除ロボット買って帰ってきた日「またアンタそんな物を買ってきたの!?」ってすごく渋い顔をされました。でも1週間ぐらいしたら、母が「この子はいい子」って言っていました。僕の母でも認める凄さなので、使ってみると便利さが分かるものだよ、というのをお伝えしておきますね。
本題に戻って、どういった間取りなら、このお掃除ロボットを使いこなせるかということは、いろいろな人が関心を持っていると思います。
僕のスケッチを見てください。
確認になりますが、お掃除ロボットというのは間取りによって、働きぶりが大きく変わります。
昔の家でよく見る田の字間取りだと、部屋は連続していますが、スタート地点から放射状に移動しなくてはならないです。行ったり来たりが発生します。人間でも移動したりお掃除するのが大変な間取りですよね。これはお掃除ロボットも同じです。
それから昔の家だと敷居があります。
敷居ってわかりますか?「敷居をまたぐ」とか「敷居を踏むな」という表現がありますよね。あの敷居です。昔ながらの造りだと、例えば玄関を上がるときに3,4cmぐらいの段差があります。部屋と部屋の境界線に入っていることもあります。さすがに段差が4cmもあると、お掃除ロボットは越えられません。
なので、今挙げた2つの要素が入っていると、お掃除ロボットを導入しても、便利さが実感しにくいと思います。お掃除ロボットを使うとしても限定的になります。例えばリビングだけとか、そういった使い方になります。でもリビングは毎日掃除したいとか、しなくてはいけないと思う人もいらっしゃいますので、場所を限定して使うのも悪くはないと思います。
一方でお掃除ロボットが機能しやすいのは回遊型の間取りです。
1周回れば終わり、みたいな間取りになっていると、お掃除ロボットにとっても掃除がしやすいと言われています。
お掃除ロボットにとって仕事しやすいという視点で考えると、もう2つ大事な要素があります。
1つ目は家具が造作家具みたいに作り付けであることです。市販の家具があまり置かれていない、ということですね。
買ってきた家具が置いてあると、部屋に角が増えてガタガタになります。出隅がいっぱいできてしまうと、場合によってはお掃除ロボットが小さい出隅にハマってしまって出られないとか、同じところの行き来が増えて、電池切れしそうになって充電器に戻る、ということが発生します。なので造作家具が多い家は、お掃除ロボットとの相性がいいです。
ソファとかもペタッと床置きするようなものではなくて、足が付いていて床から少し離れているものが良いです。お掃除ロボットがソファの下を素通りできるようなものだといいと言われています。
もう1つが小上がりがあることです。
これは割と最近気が付いたことなのですが、お掃除ロボットを使っていると、例えばダイニングで新聞を読んでいるとき、椅子の下に来ることがあるんですよね。結構足の近くまで来るので、ぶつからないように気を付けないといけないです。
大人だったらぶつからないように注意できますが、小さなお子さんがいるお家だと、不安になることもありますよね。あとは休日、子どもがおもちゃを広げて遊んでる時に、お掃除ロボットに働いてもらいたいときもあるはずです。
そういうときに小上がりがあると便利です。お掃除ロボットにとっては越えられない高さなので、お掃除してくれている間、一旦ここに行くということができます。ロボットと人間の共存みたいな感じです。
最近はお掃除ロボットも種類が増えましたよね。ダイソンのもあればパナソニックのもあるし、エコバックスとかロボロックとかもあります。
それからルンバのシリーズで“ブラーバ”と言う拭き掃除をしてくれるものもありますよね。水がピュッと出て、それで拭いていくもの。しかも水がかかるとNGなものには、水をかけないように学習すると知ってすごいなと思います。
今はなかなか拭き掃除するのも大変ですよね。僕の母は「たまには綺麗に床を拭かなアカン。
足がニチャニチャする」と言って拭き掃除してくれていますが、拭き掃除はしんどいですよね。クイックルワイパーとかを使っても腰が痛かったりしてしんどい人もいると思います。なので、お掃除ロボットが拭き掃除もやってくれるとありがたいですよね。
最近はタワー型で、拭き掃除用のお掃除ロボットも横に置いてフルラインナップでやるみたいなのが流行ってるということを耳にしました。僕が使っているのは古典的なお掃除ロボットですが、お客様の中にはゴミを集めてくれる機能があって、あるタイミングでまとめて捨てればOKという機種を使っている方もいらっしゃいます。機種によっては置き場所にそれなりのスペースがいるという話も聞きます。
余談ですがエコバックスとかロボロックなどの新しいブランドだと、掃くのと拭き掃除をするのが1つになっていますよね。これだと置き場所をそこまで大きく取らなくて済みます。これから買われる人とか買い替える人は、こういったものを使われるのもいいと思います。
話を戻します。タワー型のものだと高さが40cm程ありますので、収納スペースをつくるとしたら、高さは50cmぐらい確保したほうがいいです。
ゴミを取り機能が付いているものだと、40cmぴったりではフタが外せなかったりしますよね。なので50cmよりもう少し高くしてもいいと思います。ゴミのとり方は機種によって違うと思いますので、確認してから考えていただければと思います。
お掃除ロボット自体の幅は30cmほどだったはずです。下のベースを入れると45cmくらいのスペースを取りますの、2つ並べたら横は90cm以上必要です。90cm取ったとしても有効幅は75cmぐらいになったり、2台ぴったりに並ぶと動きづらくなるので、それなりの間口がいるということを覚えておいてください。
この話をお伝えした上で1つご提案があります。
これから買われる方で、めいっぱい働かせるとしたら、お掃除ロボットが動いていないときのことも考えていただければと思います。効率的に働く間取りも重要なのですが、お掃除ロボットというのは動いていないときスペースを取ります。その場所をきっちり計画をしておく必要があるんですね。
僕はオススメしたいパターンが2つあります。
1つ目は階段の下にお掃除ロボットの収納場所をつくるというものです。モリシタでは“ルンバ基地”とか“ロボットピット”と呼んでいます。
階段の蹴上げは低くても18cmほどです。お掃除ロボットの高さは大体12cmぐらいまでが多いと思います。なので階段の踏み板を考慮してもギリギリ入る感じだと思います。
階段の下、とくに1〜3段目は普通の収納とかには使えないスペースです。お掃除ロボットを使う人にとっては、活用できる場所なので、ここそ収納スペースにするといいですよ。
階段下だとタワー型は入れにくいなと思いましたが、3段のあたりが使えるなら、置けないこともないと思います。ただドアの開け閉めなど、機種によって工夫は必要になると思います。僕もまだアイデアレベルの段階なので、もしされる方は寸法など、よくチェックしてみてください。
2つ目が開き戸の収納の中に置くというものです。これはタワー型のお掃除ロボットに向いていると思います。この収納はタワー型のお掃除ロボットと充電式のハンディタイプクリーナーを置いて、お掃除用具のための場所という感じにされるとスッキリ収まると思います。開き戸は必ずアンダーカットしてください。扉を閉めても下がカットされていれば、ロボットに掃除してもらいたいとき、ここからスイーッと出てきてくれます。飛行物体の秘密基地みたいな感じです。日頃は扉を閉めておけば中のものが見えなくて、生活感丸出しにならなくて済みます。
最近のお掃除ロボットだと、スマホのアプリと連動していて家の間取りを覚えることができますよね。「ここは掃除しないでいい」とか設定できます。
ということは、日頃汚れやすいところだけを掃除してもらうのもいいですよね。ダイニングの下とかリビングとか、サニタリー、キッチンなど限定して短時間で掃除してもらうという使い方もいいですよね。
そういった機能も活用していただくと、家事を担当される人の負担はすごく軽くなります。間取りと合わせて、ぜひ参考にしていただければと思います。