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男の子とおしっこ。小便器を考える。

今日は家づくりの小ネタで、男の子と便器の話というちょっと偏ったテーマになります。

私の昔話で恐縮ですが、小さな頃、よく田舎のおじいちゃんおばあちゃん家に泊まっていました。印象深いのは夏休みですね。おじいちゃんとおばあちゃんと、蚊帳の中で一緒に寝ていました。で、子どもなので夜、おしっこしたくなったりするんですよね。田舎の家だとトイレが少し離れたところにあるんで怖いから、おばあちゃんに「付いてきて〜」と起こしたりしていました。でも、おじいちゃんに言うと「そこら辺でエエからしてこい」と言われて、蚊帳を出たところある広い縁側で、向かいにある大きな山を見ながらおしっこをした経験があります。これ子ども心に、めちゃめちゃ気持ちが良かったと言うかなんか1回やると病みつきになるみたいな感覚でした。おじいちゃんがOK出してくれたので、それ以降も同じことしていましたが、おばあちゃんとかから見たら行儀悪いですよね。そんなような思い出があります。男の子なら、こうした経験があると思います。

それからもう1つ、僕が若い頃に驚いたエピソードがあります。落語家で鶴瓶師匠っていらっしゃいますよね。鶴瓶師匠の自宅、みなさんと同じようにお手洗いが洋式の便器なのですが、奥様から座って用を足すようにと躾けられていて、それをちゃんと守っている、という話をされていました。僕が昭和の男だからかもしれませんが、それを聞いて結構カルチャーショックでした。でも今も、しつけとまでは言わなくても、お約束みたいな感じで、座ってするように言われている方が多いかもしれません。その一方で、男として生まれたら、立ち小便というのはなかなかに拭い難い欲求なんですね。

小便器と言うと、大体この2種類が多いと思います。1つが床置き型。ストール型とも言います。もう1つが壁掛け型。女性はほぼ興味ない話題かもしれませんが、男だったら「ふむふむ」実感していただけると思います。これは双方に利点があります。まず床置き型は、大人でも子どもでも使いやすいのがメリットになります。一方で壁掛け型というのは大人向きです。海外の空港などにいくと、よく見かけるもので、日本人からすると異様に高い位置にあったりして驚くこともあります。僕は短足なので余計にそう思いますね。「平均身長が、その国と日本とではこんなに違うんや」と思い知る感じです。でも、壁掛け型は汚れにくいのがメリットです。下に散りにくいんですね。これは色んな年齢層の子どもさんからおじいちゃんまで使えるということで、男にとって非常に優しい小便器になります。

これとは別に、大小両用型小便器というのもあります。今はほとんど見かけなくなりましたが、昔の家はたいていこのタイプでした。和式の便器で段がついてるものです。ここに立っておしっこするということです。普通の和式の便器は床にベタッとあると的が遠すぎてなかなかやりにくいので段が付いています。

ここまで長々と言いましたが、男の子がなぜ立ち小便をするのかなということを、僕はこれまで真剣に考えたことなかったんですが、ある時なるほどなぁというお話を聞くことがありました。皆さんにもお話したいと思います。分子生物学の有名な先生で福岡伸一先生という方がいらっしゃいます。よくテレビにも出演されています。この先生は色んな著書を書かれていて、その中に「できそこないの男たち」という本があります。男というのは生物学的にこういうもんなんだよっていうことを、いろんな角度で語られていて、非常に面白いサイエンスエッセイのような一冊になっています。ここの本で先生は、男の子が本能的に持ってる欲求・喜びというのに、体の中心線から前面に対して放出するような開放感みたいなものがあると言われています。だから男はこういう行動をすると。そういうことで、おそらく種の継続もされていくので、小さい男の子からすると練習みたいなものだとも書かれていました。お母さんたちからすると「座ってしたらええやん」と思うかもしれませんが、男の子はそこに結構欲求があるということを知っておいて欲しいんです。

僕は家族が母・妻・娘2人で女の子ばっかりの中の男なので、僕の言ってるような少数意見は基本却下です。でも申し訳ないのですが、僕は座ってするということがなかなかできない男の1人なんですね。だから怒られることが多いです。ものすごく迷惑もかけてて「僕の粗々のお始末をしてくれて本当に申し訳ございません」としか言いようがないんですけど、そういう欲求があるって事を知ってほしい気持ちがあります。その上で最近しみじみ思うことなのですが、男の人っておしっこする時に全部脱ぐのは面倒臭いと感じます。それから50代になると便器に座る、しゃがむという行為が膝にくるので、これも億劫だと感じます。なので、ますます立って済ませたいと思うのかなと、自分なりに考えています。そういう理由もあるので、スペースに余裕があるとか、旦那さんとお子さんとで男子が3人いるご家族の場合は、小便器を1つ作っておくことを非常におすすめします。旦那さんの寝室が2階にあるのであれば、2階の寝室の側にもあると粗々は少ないかなと思いますし、掃除もラクだと思います。

最近あまり聞かないですけど、みなさん汚垂石(おだれいし)って言葉、聞いたことがありますか?公衆トイレとか学校のトイレとか、たくさんの人が使うストール型の小便器の下に、黒い御影石とか大理石のようなピカピカに磨かれた石が貼ってありますよね。男性は分かっていただけると思います。あの石が汚垂石です。なぜ、あれが貼ってあるのかと言うと、こぼすのが前提にあるからです。汚垂石は、尿石とかみたいなものが付きにくくて、掃除の時も、ひと拭きしたら綺麗になります。個人の家でも汚垂石を取り付けておくと、汚れの拭き取りが簡単になります。INAXさんのようなタイルメーカーさんですと、そうした商品があります。そんなに珍しいものではないので、こうした商品を取り入れていただくのも良いと思います。

今回は男の立場で色々なことを申し上げました。食事や睡眠と同じように、排出というのも
暮らしの中の重要な部分になります。「男の子ってそうなんだ」ということも理解していただいて、トイレを作っていただくと、家族みんなにメリットがあるかなと思いまして、今回は解説させて頂きました。

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