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【水まわり各論】使いやすい洗面スペースを考える

今回は使いやすい洗面スペースの話です。

洗面スペースを考えるにあたって大きく2つ方向があると思うんです。その1つがいわゆるエレガントとかスタイリッシュとか言われてるスッとした洗面。もう1つの考えが使い勝手・機能性をとにかく優先していくものです。これによって洗面スペースに関しては選択が変わってくると思います。

機能性を考えた洗面スペースを考える時に、一番最初にやってほしいことは、洗面スペースにお施主さんが何を置かれるかを考えることです。これを、とにかく出来るだけ細かく将来にわたって想定してもらうのが結構いいのかなと思ってます。意外と置くものが多くて、1個1個が冷静に考えたら嵩が高かったり、スペースが必要だったり、あるいは電源が要るものが多いんです。ここの確認が、リアルに要ると思う。それを考えずに、だいたい面積はここだから、カウンターがこれだけ、みたいな考え方は最後に困るような、そういう感じがあります。

その上で、洗面スペースを考える時に、僕は大きくいうと2つのポイントがあると思ってます。まず、一番大事なことから言うと、洗面スペースのカウンターの高さです。高さによって使い勝手がまるで変わります。そしてもう1つが足置きのスペースです。順次解説していきますね。

例えば、一般的に多いのは、床面から70~80cmぐらいに洗面ボウルの高さを持ってくるのが多いです。鏡の高さは床面から180~190cmぐらいまである方が何かと便利と言われています。この中で、高さに関しては、例えば洗面じゃなくて作業をするキッチン・作業台と考えた時にやりやすい高さの一般的な公式としては、設計の主体になるご家族の身長×0.55が作業する目安とされています。キッチンは特にそうだと思うけど、その高さがいいと言われてます。170cmの人だったら93cmぐらいになるし、160cmの人だったら88cmになるし、155cmぐらいの女性だったら85cmになります。

それで言って、洗面の高さは700~800mmが設計の主に多いというのは、文字通り洗面なので、顔を洗うということを満たす時にはそこまで高くない方がやりやすいケースがあるし、複数の家族が使うということもあって、その辺になっていることが多いと思うんです。そうすると、僕が気になってくるものが、洗面の高さはナンボがいいの?ってことです。背の高い家族もいるじゃないですか。うちは平均よりちょっと低いくらいかもしれません。僕は170cmを切るくらいの身長なので、でも今日日の若い人だったら175cmあっても普通ぐらいだと思うので、それによって高さもご家族によって違う。

洗面台の高さに関しては、基本的に背の高い人に合わせて作っていいと、個人的には思ってます。そうすると、子どもには高すぎると思うので、台を作ったらいいと思います。それと合わせて必要なものが、人間って顔を洗う時には洗面ボウルに対して前かがみになるじゃないですか。そうすると、多いのは洗面台のカウンターの突端から垂直に降りてくる作りがあるじゃないですか、洗面ユニットに多いんですけど、これは1歩引いて顔を洗わなアカンですよね。そうすると、歩前にすると、足が入らなアカンのです。洗面所の足置きスペースが僕の感じでは、カウンターの突端より20cmぐらい入った方が具合がいいと思います。洗面スペースの下を収納にしようと考える女性って結構いて、目一杯取ろうとするんですけど、いやいやちょっと待って、このスペースの一番の目的は顔を洗うことだから、顔を洗うことにもう少し心砕いてほしいなと、個人的には思います。

そして、洗面スペースにはぜひ洗面器を使ってほしいんです。そのためには、洗面器を使える洗面カウンター、洗面スペースの作り方をした方がいいんじゃないかと思います。そうすると、決定的に思うのは、あなたが選んでる洗面ボウル・シンクは置きやすい?洗面器をどこに置くと考えてる?って事なんです。最近は、カウンター面から水栓が出ていたら、水が散って、水栓の根本って洗いにくいので、壁出しにしたりとか、洗面ユニットだったら上から出るような優れたやつもあるじゃないですか。その時には、今度は鏡の高さを考える。大人にちょうどいい高さだったら、子どもは顔が映らないという時に、鏡を下まで作ってくれという方が、結構いるんですけど、今度は水栓と干渉するんです。

鏡の後ろのスペースがもったいないからって、鏡の裏を収納にすることも結構あるでしょ?そうすると、前に出てくるから余計にややこしくなるので、そういうことも含めて、鏡が出すぎて顔が洗いにくくならないかなと思う。洗面スペースで洗面をするという生活習慣がない人からしたら関係ないやんと思うかもしれないけど、余計なお世話なんですけど、ちゃんと歯磨いた方がいいよって、年を取って歯が悪くなったら思うし、年を取って自分が衰えた時に、顔をしっかり洗う・手をしっかり洗うって、とても重要なんだなって、小学校の時に知っとけよということを、50〜60歳になると思うので、そんなのわかってる人が多いと思いますけど、そんなことを洗面スペースの使いやすさの本分に入れてほしいです。

その上で、もう1つが、複数の人で洗面を使うとか、他の用途にも使うことも考えて洗面を考えたらどうですか?ってことです。家族が多かったら、朝顔を洗うタイミングも歯を磨くタイミングも一緒でラッシュになることがあるじゃないですか。洗面ボウル1個を取り合いするという時に、よく言うのは2連ボウル。そうすると2人並べる、子どもと並んで歯を磨いたり、こっちでお化粧して、こっちで顔を洗うみたいなこともできる形で、そのぐらいの寸法感で言うと、1500mmぐらいの広さはあった方がいい。

さらに、サンワカンパニーさんの商品であるような形状で、広い2人並べる大きなボウルもあります。これが結構今流行ってるんですけど、カウンターの高さの最適化を考えてベッセルを置くと、さらに高くなることが多いと思うので、その時はカウンターの高さは低めにした方がいいかもしれないので気にしておいてほしいです。

また、シングルレバーも注意が必要です。鏡・鏡収納がある場合は、シングルレバーが当たるとか、顔を洗う時に邪魔することもあるので、少し注意をしてほしいです。最近、グースネックと呼ばれる形状の水栓が好まれていますが、これは高さが20何cm上がるため、鏡との距離・竿が邪魔にならないかの問題もありますので、そういうところを気にしていただくと。

洗面スペースですから、洗面するための場所なんです。だけど、多くの人は洗面ということを機能的にしっかりやり込むことに対して頓着ない感じの印象を受けるんです。そういうことを頭に置いてもらって、まず何を置くか、それが機能的に網羅されて使いやすくある、歯ブラシは正面に置いた方がラクなのか、それとも横の方が取りやすいのか、みんな好みもあると思います。ドライヤーは掛けておいた方がいいのか、それともホテルみたいに引き出しを開けたらドライヤー・アイロンが入ってるのがいいのか、という点もあるので。

僕が今回一番言いたいのは、洗面器を使うと、顔はすごく洗いやすい。洗面器を置く所をお風呂・ユニットバスを計画する時に、洗面器をどこに置くか考えない人は1人もいないと思う。でも、洗面スペースで洗面器をどこに置くか考えたことありますか?最近打ち合わせしたお客さんでそんなことを思ってる人って会ったことがないので、ぜひそういう視点もあるといい。ぜひ、そういう意味で考えて計画してもらったら、いいんじゃないかなと思います。

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