ダブルかトリプルか?窓を決める判断基準
今回は窓の話です。
トリプルサッシが
良いのはわかるけど、
ダブルではダメなのか?
トリプルの方が良いのか?
という質問に対して
私なりの答えを
解説したいと思います。
やっぱり家建てるなら、
暖かい家や夏涼しいに
したいですよね。
その時に窓は
大きい要素なので
トリプルサッシを
選びたいと思います。
でもトリプルサッシは
高くつくので、
ダブルではダメですかと
質問をよく受けます。
私たちの現場でも
どうしてあげたら
いいかなとすごく
悩みます。
この4〜5年で
答えを見つけたので、
僕流の答えがもし
役に立てばという
ことで解説をします。
ここで家づくりの
重要なことを
解説します。
窓をダブルにするか
トリプルにするか
というより、
もっと重要な
ことがあります。
それは
パッシブ設計と
言われている、
冬場の日射取得と
夏場の日射遮蔽です。
窓を考える以前に、
これを押さえて
いないと全く意味が
ありません。
冬場は太陽の恩恵を
十分に受けて、
南の窓からしっかりと
光を取ることが重要です。
夏場は太陽の力が
強すぎるので、
庇(ひさし)などで
日差しをカットする
日射遮蔽をが
重要になります。
これがトリプルとか
ダブルとかいう以前に、
影響力が大きいわけです。
だから
ダブルかトリプルか
どっちにすべきか
悩む前に、まずは
ちゃんとパッシブ設計が
できているのかを
押さえてください。
これはとても重要です。
わかっていないような
営業マンが、うちは
トリプルですから
と言っている家を見たら、
西面に大きな窓を
取っていて、夏場は西日で
めちゃくちゃ暑いという
ことがあるわけです。
トリプルだからと言って、
南面に窓がないという
ケースもあったり、
本当にナンセンスな
ことがあります。
くれぐれも言いますが、
パッシブ設計は押さえて
くださいね。
それをちゃんとやれて、
僕がこれから言う結論に
意味が出てきますので。
結論を言うと、
南面はでトリプルで
なくても良いと思います。
冬場は南から
太陽の光を取りたいので、
トリプルガラスになると
日射取得は弱くなります。
夏はトリプルで
良いですが、
冬場は熱を取りたいので
ダブルの方が良いです。
一方でトリプルの方が
向いてるところが
あります。
1番最たるものが
北側の窓です。
北側は光が
当たらないので、
寒さは厳しいです。
もし北側に寝室を
持たれていて、
子どもさんが
小さく川の字になって
1つの部屋に4〜5人で
寝る場合は北側の窓が
ダブルだったら
結露しやすいです。
はっきり言うと
結露しちゃうと思います。
ここはトリプルに
しておいた方が
いいと思います。
なのでオールトリプル
というよりは、
私の考えと理想の配置は
南側の大開口は
太陽光をしっかり
取りたいからダブル。
そして
東とか西とか北は
なるべく小さい窓を
効率的に取って
トリプル。
小さい窓のトリプルは
意外にお金は
かかりません。
35坪くらいの家なら
東西北をダブルではなく
小さいトリプルに
替えても上手いこと
やれば10万円くらいで
差額は収まると思います。
それなら
トリプルでいいと
思います。
南面は太陽の光を
しっかり取りたいので、
ダブルにすればお金も
抑えられるので
良いと思います
ただそう言っても
南面の窓に大きな窓を
取ったら、冬は夜になると
太陽の光がなくなって
急激に寒くなりますよね、
と思われると思います。
これはハニカム構造の
ブラインドが解決を
してくれます。
ハニカム構造は
空気層が一定にあるので、
これが一種の断熱材の
役目になります。
でも簡易と言うなかれ
トリプルサッシと
同じ開口の条件で
比較してみると
トリプルサッシと
ダブルでハニカムを
組み合わせた場合で
性能はほぼ一緒です。
なのでハニカムは
トリプルの差額ほど
高くないものなので、
組み合わせると
非常に廉価で
同等の性能が
できます。
なのでぜひ
南面大開口は
ダブルにして、
ハニカムスクリーンを
使っていただければ
効率的な窓の作りに
なると思います。
もちろんこれは
敷地の条件にも
左右されます。
私は兵庫県なので、
本州の6地域では
ベストの回答だと
思っています。
北海道や長野県など
寒いところは
トリプルの方がいい
というケースもあります。
暖かい6地域に
限定すれば非常に
良い性能と価格の
バランスになると
思いますので。
ぜひこういう視点を
持ってトリプルなのか
ダブルなのかという
議論をしてください。
そうすれば
きっとうまくいくと
思います。