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寒くなってきたので暖房法の基本をおさらい

ちょっと肌寒くなってきましたよね。こういう時期になったので、暖房法の基本についておさらいをしていきたいと思います。暖房法と言っても、ある1つの尺度としては暖房するスペースの尺度と暖房する方式というんですかね。そういうものがあるのかなと思います。

まずスペースの方ですけど、全館暖房とよく言われるものと、全館に対して各室、各お部屋を暖房していくやり方があって、どっちがいいのという疑問はよく聞くじゃないですか。全館暖房を正確に言うと全館連続暖房です。そして各室暖房は部分間欠暖房、つまり全館の時は連続してやることが多いし、各室は間欠ですから、スイッチを入れたり消したり、人が居る時は点ける・居ないときは消す、そんな感じですよね。

全館・各室のどっちがいいのか議論はよくあるんですけど、そのときは前提があるんですよ。それが何かというと、「我が家はどの程度の断熱性能なのか」ということです。我が家の断熱程度がわからないのに、どっちが良いも悪いもないんですよね。もし一定の断熱性能があったとしたら、光熱費ベースで考えたらやはり部分間欠暖房、各室暖房の方が有利だと思います。それはお金だけの問題ですけど、健康・体への優しさ・快適性という点から考えたら、全館を18℃以上に維持しやすい全館の方がいいですよね。だからお金だけで言うのか、健康・快適性という生活の質で言うのか、どっちがいいかが分かれてくると思います。なので結論的に言うと、断熱等級6以上、HEAT20 G2以上のような比較的しっかりした断熱性能がある場合は、全館連続暖房をもってしてもある程度光熱費を抑えながらできるので、これが選択としてはベストかなと思います。

何より僕が暖房問題で考えるのは、お金の損得や経済性を考えるときに我慢して有利・不利を言う人がいるじゃないですか。特に間欠暖房はもったいないから消す訳でしょ。でも、もったいないが行き過ぎて助長されたら、我慢することによってもったいなさを優先することが起こるので、それはナンセンスかなと思うんですよね。やっぱり暮らす以上は豊かに暮らして欲しいし、健康も損なって欲しくないですよね。

それからちゃんと南側にある程度大きな窓を取ってしっかり太陽光が採れるのであれば、いわゆるUA値が0.56と言われてるG1、G2より低いものであっても、経済的にかなり暖かく経済的にはできる。太陽の光はタダですから、それで暖房できるのなら、いいじゃないですか?そういうところでどちらがいいか、我が家はどれぐらいの断熱性能なのか、窓の配置はどのようにできているのか、というところで全館暖房を取るか、角質暖房を取るか、そして目指すべきなのはお金なのか、質なのかというところのトレードオフも考えていただくという形になると思います。

そして暖房の方式は、空気を対流させて部屋を暖房するやり方と、放射形輻射熱(を使う方法)があります。身近な例ではデロンギのオイルヒーターがあるじゃないですか。あれはパネル自体から火は出ていないし、空気も出てないじゃないですか。でもあれを温めることによって、そこから輻射熱が出て、側にいったら遠赤外線でポカポカするじゃないですか。ああいう形が放射方式です。

じゃあどっちがいいのとかどんな方法かを考えるとしたら、低性能・断熱があまりよくない住宅に関しては、石油ファンヒーターの熱量が大きいので、断熱が脆弱でも比較的暖が取りやすいじゃないですか。だから石油ファンヒーターは、すごい流行ったわけですよ。手軽にすごく熱い空気を出せるから、断熱がひ弱でもへこたれずにある程度温める点でもてはやされました。もてはやされたんですけど、喚気がいるんですよ。内燃系なんで、よくファンヒーターの説明書を見たら50分に1回ぐらい喚気してくださいとあって、大体50分したらちょうど温まったぐらいだから、また振り出しに戻る感じになるので、ここら辺はあると思います。

僕のオススメはFF式です、簡単に言うと、普通のファンヒーターは部屋の酸素を取り入れて燃焼させて排気をまた部屋に返すって感じですけど、FF式は外から直接吸気して排気は外にそのまま出すことで、空気を汚さないんです。内燃系の特徴で強い熱量を発揮するので、低性能の住宅でも空気を汚さずに一定の暖が取れるので、ホンマに古い家でもうどうしようもなくて手に入れられなくて暖房機を使うならFF式がオススメです。西日本はあんまり使わないけど、東の方に行ったら結構重宝してみんな使われるんですけど、これがいいのかなと思います。

そういうのはなかなかというけど、電気でやりたいのなら蓄熱暖房機です。蓄熱暖房機はいいですよ。僕は他の動画でも蓄熱暖房機を使ったことあると言ったことがありますけど、本当にいいですよ。結構大きいものを使ったんですけど、結構結露も止まったし、窓もビチャビチャだったんですよ。その当時シングルガラスで、これが不思議なくらい止まって、ええーってこんなに効くんだ、輻射熱の力がすごいんだなと思った経験がありますけど、一方で結構電気代・光熱費がかかるんですよ。そういう問題があるけど、暖は取れます。

まずは低性能住宅の一番の暖房方法は、他の動画で言ったんですけど、窓の強化です。低性能住宅って大抵シングルガラス、ペアガラスでも初期のタイプ。空気層もないし、オールアルミでできるとか、そういうやつなんで、二重窓にするとか、窓だけ樹脂窓に交換などをすると他が全然ダメでもかなり改善されます。グッと変わるから、冬場に僕たちが窓の改修をすると大体1~2日でできるので、昨日今日みたいな感じで体感が変わるからびっくりするぐらい家が温かくなったという人が多いんで、最近は補助金も出てますから、これはすごくいいですよね。高性能住宅はどうなるかというと、高性能住宅だったら何と言ってもエアコンです。エアコンはヒートポンプという技術を使うので、光熱費が安く済むので超オススメです。

心地よさ・快適性は放射式もいいですよ。多いのは床暖房と言われているものや温水パネルを使う形ですよね。床暖房はヒートポンプ式も最近出てきてるから、ガスで温水循環型とか、電気ヒーターでコイルを使うようなものは光熱費がかかる問題もあったんですけど、ヒートポンプ使う方だったらそれなりに光熱費が抑えられるので、これも結構オススメです。

光熱費が安いのは断トツにエアコンですが、弱点は上下温度ムラができやすいことです。それから気流乾燥も気になります。ガーッと強い熱い空気が来たら、お肌に直接当たったら、僕はがさつだから何とも思わないですけど、うちの妻と娘たちは顔が乾燥するから嫌って言いますよね。こういう点が不快感としてあるので、弱点ですよね。導入費用・イニシャルコストで言うと、圧倒的に対流方式が安いので、エアコンが安いと思います。結論は快適性とコストを両立するためには、高性能住宅の断熱等級6以上で高効率のエアコンを使って、少ない風量、ゴーッではなくホワホワっと出す感じでやると、不快感も減るし、それぐらいでも十分に家が温まるから、それが一番いいのかなと思います。

そして忘れてはいけないのは、太陽の日射取得をしっかりやることです。日が昇ってる間は太陽光はタダですから、それで温めて、日没したらすぐカーテンやハニカムスクリーンを閉めていただいて、熱がなるべく逃げないようにして、雨戸も閉めていただいたりして、やってもらったらいいのかなと思います。

いろいろ言いましたけど、どういうスペースを暖房していくかと家の暖房方式を考える時に、自分の家が現時点でどの程度の断熱性能かということが大きいんです。とにかく断熱弱かったらまず窓から始めて、そこを潰して、その断熱性能を前提に最適化をする。低性能住宅で内燃型を選ばないとアカンというなら、換気だけは絶対してほしいし、換気したら熱の損失が大きいから、FF式にやってほしいというのが僕の今の結論かなと思っています。

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