年末年始に実家の断捨離計画の話し合いのすゝめ
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今回は年末年始に実家の断捨離計画の話し合いのすすめについて解説します。
今年も押し迫ってきました。これから年末年始のお休みに入る方も多いと思うので、私からみなさんにお伝えしたいことがあります。それは「年末年始に実家の断捨離計画の話し合い」についてです。年末年始はご実家に集まることが多いと思うので、ご実家の片付け問題についてお話しします。
私は62歳で、友人の50〜60代の方々と話をすると、実家の片付けを悩ましく思っているという話をよく聞きます。年末年始にはそういった広い親戚が、おじいちゃん家やおばあちゃん家に集まることが多いと思うので、この大事なご本家の断捨離計画は、時代的に考えておいた方がいいテーマだと思います。
これも私事ではありますが、うちの母はもうすぐ85歳になります。最近、親の変化を感じます。体が昔より弱くなってきて、体力も落ちてきています。それから、気持ちの面でもいろいろな変化があります。行動も変わってきたりするし、執着するものが若い時に比べると少し変わった印象を受けます。終活ではないけれど、母が元気なうちにいろいろ考えることがゼロではなくなってきています。これは「生前整理」という言い方をするようです。ご両親が元気なうちに整理をやっておくということは、兄弟全体のテーマになると思います。こういうことを考えた時、まず直面するのは「どこから手を付けたらいいか」だと思います。いきなり捨て始めるのは、所有者がご健在な時には絶対に抵抗されます。なので、まずは親御さんに捨てることを納得してもらう必要があると思います。
そうでないと親子喧嘩になります。70〜80代の人たちは、戦後に物がない時代を経験しているので、物を粗末にしてはいけないという気持ちが根付いています。だから、たくさん思い出が詰まったものが周りにあるのは仕方がないんです。なので、どう親に寄り添うかが大事です。親自身も、片付ければすっきりして暮らしやすくなることは分かっているけれど、なかなかできないんです。「こういうことは、生前整理の本を読んだりして気を付けてやりましょう」と言いたいわけではないんです。
ここではっきりしておかなければならないことは、親との衝突も覚悟しなければならないということです。波風を立てるのは嫌ですし、円満な親子関係ばかりではありませんが、それでも乗り越えていかなければならない問題だと思います。私も親と一緒に住んでいるので、しょっちゅう母親と喧嘩します。ぐっと辛い時もありますが、それでも腹を割って話します。私も生身の人間としてこの時期を乗り越えている最中なので、簡単なことではありません。それでも、これが母の幸せにつながるという確信があって、そう思えるのです。
だからこそ、私は年末年始に集まる機会をこうした話し合いのきっかけにしたらどうかと思います。年末年始は、いろんな人が集まりますよね。例えば、兄弟の中でも親に比較的フランクに話せる人はいませんか? うちの場合、母は娘の言うことを素直に聞きます。同じことを私が言っても全然違う反応になることもありますが、こういう「立場の違い」をうまく活用するべきだと思います。
年末年始の集まりをきっかけに、現状を把握してみてほしいのです。「今、おばあちゃん家ってこんな感じだよね」「北側の納戸、ごちゃごちゃだよね」など、みんなでわいわい話しながら、子どもや孫たちで手伝えることをリストアップしてほしいです。こういう提案に対して親が反対することはほとんどありません。「あんたら、ええ子やな。ありがとう」と言われるに違いありません。
具体的に言うと、まずは「整理」です。整理とは、要るものと要らないものを分けることです。そうしないと断捨離は始まりません。例えば、今の生活に役立ち、日常的に使っているもの、これから絶対に必要なもの、今の日々を楽しめるものは「要るもの」です。一方で、1〜2年全く使っていないもの、他人が欲しくないもの、「使おうと思えば使える」ものはほぼ要らないものに分類されます。また、「あげようと思っていたタオルケットや食器のセット」などもほぼ必要ありません。思い出の品も、場合によっては要らないことがあります。そんな感じで、遊び感覚で要るものと要らないものを仕分けしてみてください。
その上で実家の片付けを進める際には、みなさん自身のものも実家に残っているはずなので、まずそれを整理して捨ててください。また、良かれと思って親にいろんなものを持っていくのもやめましょう。親が「必要だから持ってきて」と言う場合は別ですが、気を利かせて持っていくのは控えた方がいいと思います。そして、子どもや孫たちがシンプルライフを楽しんでいるという話を聞かせてあげるのも有効です。
そして、私がアイデアとして有効だと思うのは、まず洗面所だけを片付けてみせてあげることです。それは台所でもいいですし、玄関や特にごちゃごちゃしている場所でも構いません。そうすると、親は必ず「きれいになった、ありがとう」と言ってくれるはずです。ここを皮切りに進めていくのが良いと思います。もちろん、要るもの・要らないものについては親に聞いて確認してあげなければなりません。その上で、親とのコミュニケーションがとても大切です。
例えば、「こんな汚いやん」「なんでゴミをこんなに置いてるの?」「最近お父さん、だらしないんちゃう?」といった言葉はNGワードです。そうではなくて、「これ、まだ使えそうやんな? もうお父さん使えへんのやったら、持って帰ろうかな」とか、「階段のこれは片付けたほうがいいよ、怪我するで」といった、親を傷つけない言い方を心がけてください。また、一緒に片付けを進めることが重要です。勝手に捨ててしまうと、「あれ、どこ行った?」と毎日のように電話が来ることになります。
さらに、両親それぞれに思い出の品がある場合には、「一番大事なものはどれ?」と聞いてあげるのも必要です。こうすることで、だんだん親の気持ちがマイルドになり、片付けを進めやすくなります。攻撃的にならず、選択を応援する姿勢がとても重要です。
次に、片付けた後の間取りを考えて提案してあげると良いでしょう。「嫁入り道具のタンスは、ここに置いた方が便利なんちゃう?」など、今と違うアイデアを一緒に考えることで、片付けが単なる作業ではなく、親にとって新しい生活の準備としてポジティブな意味を持つようになります。このように、親と一緒に片付けるプロセスに持ち込むことが大事です。
何よりも、いつかは親とのお別れの時がやってきます。この断捨離が、そのお別れに向けた準備の第一歩になるのです。私が60歳になって思うのは、親だけでなく自分自身も体力のあるうちに実家の片付けに取り組まなければ、後でとても大変になるということです。
もしこの文章を読んでいる若い方がいれば、「ふーん」と思うくらいで構いません。今はそれでいいですが、「いつかその時が来る」ということだけは覚えておいてほしいのです。だからこそ、年末年始の集まりを利用して、このような話し合いを進めていただけたらと思います。ぜひ参考にしてください。
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