知らないと損する外部水栓の豆知識
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今日は外部水栓の豆知識をご紹介します。
家を建てる時は、家の中のことを中心に考えることが多いですが、間取りがある程度固まってくると「そろそろ外のことも詰めたい」という感じになっていくと思います。その時に忘れがちなものの1つに、外部の水栓があります。外部の水栓って、意外と用途が多いです。例えば洗車、草木に水やり、それからバーベキューなど。特に大型犬のようなペットを飼っている人は、外で洗うのに必要だと思います。いろいろな用途で使えるからこそ、しっかり機能を押さえて計画しておきたいですよね。
今回このネタを喋ろうと思ったきっかけがあります。すごくカッコいい家があったのですが、そこに付いていた外部水栓がものすごくチープなものだったのです。「ここで力が抜けちゃいましたね」みたいな感じでした。後追いで庭を作ったりすると、その設えによっては浮くことが予想できなかったりするのでしょう。これには選び方のコツがあるので、解説していきます。
まずは、外部の水栓には4つのパターンがあることを知ってほしいです。1つ目に、散水栓というものがあります。文字通り水を散らすためのものです。地盤面に埋まっていて、フタをパカッと開くと蛇口があります。これはお手軽で一番費用も掛からないし、仕舞ってしまえば目立ちません。外観的にあまり出しゃばらないようにしたいのであれば、これがオススメです。
次が立水栓です。コン柱と言われるようなものです。これは1つ注意してほしいことがあって、排水をセットにすることが条件になります。もちろん各地方の水道局の考え方があるので、地方によっては無くてもいい所もあるかもしれません。ですが私の住んでいる姫路市やその周辺は、排水を要求されます。「立水栓ではいろんな物を洗って雑排水が発生するから、それを受ける所を作りましょう」という概念です。時々コン柱だけが立っている所も見ますが、それは昔に作られた物なのか、何かを後工事でうまくやられたのでしょう。
私は立水栓がすごく好きです。なぜかと言うと、屈まなくていいから。さっきの散水栓は屈まないといけないので、お腹がつっかえたりして嫌なんです。あと、ちょっとしたホースを蛇口の所に掛けたりできるのもいいと思います。
立水栓とひと口に言っても、いろんなパターンがあります。まず高さです。一般的に900mmの高さで、次が1200mmになります。900mmは基本的にしゃがんで使う高さです。もし立って使いたかったら、1200mmにしないといけません。そこも知っておいてください。ただ「立水栓がほしい」と言うだけだと、業者さんが親切じゃなかったら何も聞かれずに900mmで立てられることもありますので、これは注意をしていただきたいです。
立水栓をやる時にもう1つ注意してほしいのが、蛇口です。私は、コン柱に1つ蛇口が付いてるだけのタイプはあまり好きではありません。なぜかと言うと、ホースを繋ぐと塞いでしまうからです。ホースを付けていると、手を洗う時に外したりしてまた付けるのも面倒じゃないですか。庭に水栓を付けるのであれば、2口蛇口をオススメします。片方にはホースを付けっぱなしにできますからね。今のホースのワンタッチで付けられる部品は、規格も大体決まっています。口に金物が付いているようなワンタッチ接続ニップルをやっておくと便利です。
ホースを付けておく部品に、ドライバーでギュッと留めるような樹脂製の物がありますが、あれはよく壊れます。ネジが空回りして蛇口の先を傷めてしまうのです。ステンレスのしっかりしたニップルは長い期間壊れないので、オススメします。散水栓でも、ホースを突っ込むと抜けにくいようなヒダヒダが付いていたりしますが、外す時はどうするのかと言うと、クルクルと回して外します。こんなことはやっていられないので、絶対ワンタッチがいいです。ただ単に蛇口を設置するような水道屋さんも時々いるので、これは予め注文しておいた方が後々便利だと思います。
話は変わりますが、最近は共働きでお忙しいご家庭が多いじゃないですか。そうすると、せっかく庭を作ったのに、庭の草木が枯れてしまうという問題があるんです。雨がたくさん降る時はいいのですが、ひと月ぐらい雨が降らないような時に枯れてしまうことが多々あります。そんな時に自動散水装置というのが便利です。Amazonなんかで2〜3万円で売っています。それを付けようと思うと、蛇口の真下にもう1つ出し口が付いているやつがいいです。しかもニップルが付いています。筒状の散水装置のアダプターみたいな物が、パチッと付けられるのです。結構長さがあって900mmの立水栓だと付かないので、1200mmにしてください。そうすると、散水もできるし、蛇口から水を出して手も洗えます。さらにホースを付けたかったら、蛇口の先にニップルを付けてください。便利になると思います。
同じく立水栓の中には、上に立水栓が付いていて散水栓が下側に付いてる物もあります。これはホースを使うのに特化したものです。上から垂らすより下からカチンとやる方が、地面に這わせるから楽じゃないですか。こうした立水栓+散水栓コン柱というものがあることも併せて知っておいてください。
デザインについても、塩ビで四角いステンレスメッキの無味乾燥な蛇口じゃなくて、オシャレな物も今はたくさんあります。玄関の勝負面の所に立水栓が欲しい時は、それを立てれば興醒めすることもないかなと思います。
3つ目です。外部の水栓には、外部流し台という考え方もあります。私が思う外部流し台とは、ステンレスのしっかりしたシンクがあって、そこで洗えたりできるような物です。私は柴犬を飼っていますが、やんちゃ坊主ですぐ汚すので時々洗ってあげています。風呂場で洗うのも掃除に骨が折れるので、外で洗えるようにした方がいいのかなと思い、ステンレスの深型のものを設えました。やんちゃ坊主はバーッと水を散らしてエラいことになりますが、じっとしてくれると楽なので重宝しています。
例えばLIXILさんでは、ペット用シャワー混合栓というものを出されています。外部だけどお湯も使うことができるんです。真冬に車を洗いたい時、お湯が出たらいいのになという時もありますよね。冬場にペットを洗うんだったらお湯じゃないとかわいそうなので、そんな物があるということも知っておいてください。
最後に、外部水栓には壁出し水栓というものがあります。とある人と雑談していたら、「ベランダの掃除が結構ジャマなんです」と。「バケツで水を汲んできて流したりするのが億劫なので、ベランダなんか作らなかったら良かったです」みたいなことを言うご主人がいました。「壁出し水栓を付けなかったんだね」と私が言うと、「それは何ですか?」と言われましたので、ご紹介しておきます。
壁出し水栓は、ベランダの壁面の中に水道管を入れて、外部に出すという形です。もちろん流しを付けたり、手洗いみたいな陶器の受け皿を付ける人もいらっしゃいます。1つ注意してほしいのが、意外とお金が掛かるということです。外壁って断熱材が充填してあったりするし、雨仕舞の貫通処理という問題もあるから、キッチリやろうとしたらお金が掛かります。
私がよくやる壁出しの方法は、ベランダの下から向こうの手すり側の腰壁に出すという方法です。水栓の漏水リスクって大抵、多いのは蛇口の取り合いの部分です。壁側だと家に入っていきそうだけど、外側の腰壁なら大分マシでしょう。だからこっちもいいかなと思っています。
ここら辺は構造上の検討も必要だし、簡単に水道管を通せない時もあります。それから、外部に出す以上は凍結防止のために防露・保温をしないといけないのです。見た目もゴツくなるので、そういうものだと思っていただいて活用してもらえればいいと思います。
外部水栓だけで喋りすぎたかもしれませんが、暮らしに潤いを出してくれる豆知識だと思うので、良かったら参考にしてみてください。
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