秋は1年で1番泥棒が多いので、防犯について考えてみた
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今日のテーマは防犯です。
先日テレビ見ていたら、なんと泥棒さんは秋が一番多くなるというのを取り上げていたんですね。「どういう因果関係だろう?」と興味を持ちまして、今回防犯についてみなさんと確認をしたいなと思いました。
まず最初に「なぜ秋に増えるのか?」ですね。
僕が思うに、夏が終わって気持ちいい季節になると、家の窓を開けたくなりますよね。ここにつけ込まれてしまうのかなと考えています。
今回の防犯は、建築の話というより一般常識の話っぽくなりますが、それでも、家づくりを考えられている方には知っておいていただきたい内容になるので続けていきますね。
当たり前ですが、泥棒は犯罪者ですよね。なのでここからは、犯罪者心理的に「イヤやな」と思うものを確認したいと思います。これは4つあると言われてます。
まず1番は人の目です。これは一番大きな要素で、泥棒というのは人の目が一番気になります。
泥棒というのは、衝動的に犯行するケースもあると思いますが、大概はというか、プロフェッショナルほど下見をします。
下見をしている時に近所の人とかが「何この人?」って不審に思っているのを感じるのが、やぱり一番イヤなんだそうです。
2つ目が音です。音が嫌なんですよね。
僕が酔っ払って夜遅く帰る時の話ですけど、そーっと家に入ります。このときガタガタ音ならしてしまって、「嫁さん起こしたら後で怒られるんちゃうか?」みたいに思うこともあります。
状況は違うけど、泥棒も同じ気持ちですよね。急にブザーとか警報とか鳴ったらイヤです。
そうなると警報装置が付いてるようなセンサーとか、機械警備と言われてるセコムさんやALSOKさんの力を借りたりするのがいいですよね。あと最近は、ガードマンが来るのではなく、警報がものすごい大音量で鳴るような機械警備などもあります。音に特化した機械警備ですね。
この音のくくりで言うと、泥棒が意外と嫌いなものの中に、水や砂利の音があります。お城の堀みたいに水がバチャバチャいってたら突破しにくいし、歩くのに気を遣いますよね。砂利も、普段は何も思わないですが、そーっと歩かなくては行けないような状況になると、ジャジャジャっと音がするので泥棒は嫌がります。
3つ目が光です。うちの近所に年頃の女の子が住んでるお家があって、そこのお家はお風呂の側にセンサーライト付けて、誰か近寄ったらパーッと明るくなるようにしています。(まぁ、センサーライトに一番驚いてるのは猫なのですが。)
でも急に光るのは、人間からしてもびっくりするし、泥棒にとってはイヤなものです。照らされたら人目もつきますのでね。
4つ目は手間とか時間がかかることです。手間がかかりすぎることも泥棒は嫌います。
泥棒って、しっかり時間掛けて物色すると思ったら違うんですね。親戚で警察官の人がいるんですけど、その人によると「あれは10〜20分の勝負や。ええとこ15分やで」と言うんです。
15分で盗って出ていくのって、よっぽど手早くやらんとダメなので「この家入るの手間かかりそう」と思わせられたらいいですよね。
ここでよく出てくるのが、防犯ガラスになります。
防犯ガラスもね、時間とか手間をかけて割ろうと思ったら割れてしまいます。防弾ガラスも、1〜2時間かけてガンガン叩いたりすれば割れてしまいます。でもガラスの中に粘着的なものが入っていて、散らないようになっているので、バリーンと割れるまでに手間がかかるんです。ここがポイントになります。
今挙げた4つを網羅するのが防犯の原則になります。
なので手間がかかるという点では、さっき言った機械警備(セコムとかALSOK)のステッカーを貼るのも抑止力になります。
ALSOKあるだけで泥棒からすると「面倒くさい」「手間がかかりそう」「警備員がすぐ来るかもしれない」と思うのでね。
4つを網羅した上で、家の設計の話になります。
防犯環境設計という言い方があって、これには4つの方向性があります。
泥棒が嫌いなもの4つに準じてお伝えしていくと、まず1つ目は対象物の強化になります。家の強化ですね。
これは防犯性の高いドアやサッシ、防犯ガラス、防犯カメラとかセンサー付き照明を使うことなどが当てはまります。
2つ目が監視性と言って、人の目が来やすいようにすることも挙げられます。
例えば人目につきたくないから、家の周りを囲うんですが、ある程度は中が見えるように調整するんですね。
出入口から玄関ドアまでガッチリ囲んでしまうよりは、玄関ドアが見えてる方が泥棒が入りにくいみたいなケースがあるんです。
田舎の方に行くと実感するのですが、初めての地でウロウロしていると、その地域に住んでいるおじいちゃんとかに「お前誰や?」って聞かれるんですね。そうやってすぐ言われるから、泥棒からすると「ここで泥棒してられへん」となるワケです。
田舎で泥棒が少ないのって、監視性が抜群にあるからなんですよね。みんな顔見知りで、隣の家の箪笥のどこに財布が入ってるかまで知ってるような間柄だったりします。なので知らない人が来ると「お前誰や?」となるんです。
接近の制御と言うと、例えば“子ども110番の家”とか“○○自治会何班”というステッカーも抑止力になるそうです。泥棒からすると「近くに連れがいるから面倒くさい」みたいな感覚ですかね。
監視性に重なりますが、領域性のコミュニティの問題というのもあります。
工務店のオヤジの立場でね、家をつくるとき、例えば家の前にベンチ置くといいですよ、と言ったりすることもあります。
でも住む人からしたら、近所のお年寄りが腰掛けたり、小さい子が遊ぶ可能性もありますから「なんで家の前に他の人が座るベンチ作らなアカンの?」と聞かれます。これはね意外と防犯になるんです。
泥棒だったら、このベンチは座れないです。でも近所のおじいちゃんとかであれば、使う代わりに「日頃お世話になっているから」と思って、気にかけてくれますよね。
あとは掃除・片付けがしっかりできてる家は防犯性が高いと言われてます。
心理学で、割れ窓理論というものがありますよね。家のガラスが、どこか1ヵ所でも割れていたら、そこからどんどん荒んでいって犯罪の温床になるというものです。
これは一般的な家でも十分あり得る話です。なので角先とか家の裏とか、人目につかないところであっても綺麗にしておくのは見通しの良さに繋がるので防犯になります。
3つ目が「目」になります。人の目もありますが、中でも、最近ものすごい効果が高いのが機械の目です。いわゆる防犯カメラですね。
いま、防犯カメラって結構安くなっています。まぁまぁの性能なら2万円くらいで買えますね。4〜5万円出せるのであれば、スマホから遠隔でチェックできたりとか、1ヵ月間フルで4台のカメラ全ての画像を格納できたりするような物もあります。
防犯カメラは、電源位置の問題があるので、家を建てる段階で考えておくほうが、後々ラクになります。
あとはダミーのカメラもありますよね。ランプがピコっと赤く点いて、本物のカメラが動いているように見えるけど、実は嘘物というやつです。
でも最近は、このダミーのカメラを見破る泥棒が多いそうです。なので過信せずに、せっかくやるなら、ちゃんとしたカメラを付けるのがいいと思います。特に娘さんや奥さんを大事にするお父さんには、ちゃんとしたカメラを付けていただきたいなと思います。
子どもが男の子の場合はね、小さい頃は「この子のこと守らなきゃ!」と思うけど、成長すると「むしろこっちのこと守ってほしい」みたいな頑健な息子になったりします。これはいい関係性ですし、親御さんからしたら安心できると思います。
もし余裕があれば、機械の目を使っていただいて、さらに安心できる環境をつくってください。
最後に一戸建ての侵入手口をお伝えすると、1階の掃き出し窓やトイレの高窓を割られるケースがあります。とくに近年は、面格子といって格子を付けない家が増えたので、余計に、そういったケースが増えているみたいなんですね。
それから玄関脇のガラスに手を突っ込まれて、サムターン回して鍵を開けられてしまったり、2階のベランダから侵入されることも結構多いです。2階のベランダはね、段があって上がりやすかったり、ベランダのそばに物置があって、それを台にして上がられたりということがあります。
あとはお父さんが園芸好きで、長い脚立を家の外置いてたら、それを使って入られたという話もありました。お母さんにすごい怒られたようで、それ以来ちゃんと物置にしまうように
されたようですけど、そういったこともありますので気を付けてください。
建物と建物周辺の付属設備によって、防犯って左右されてきますので、知っておいていただければと思います。
余談になりますが、僕は、これらに加えて、家の中には生贄があるといいなと思っています。というのは、僕は昔に家に泥棒が入ったことがあるんですね。
ただ、その時、家の被害は小さく済みました。というのも、神棚に子どもが親戚のおっちゃんからもらったお年玉を置いていたんです。ちょっと古風でしょ。
そうすると泥棒は、近くにお年玉があったからお年玉だけ取って出てったみたいで、あとの被害はなかったんですね。
いろいろ対策して泥棒を家に入らせないというのも大事なんですが、それでも入る時は入るのが泥棒ですし、地形とかの理由で、今回挙げたことを実施するのが難しい場合もあります。
その時は家に生贄もあってもいいかなとおもいましたので、最後に話させていただきました。
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