仏壇や神棚を設置する時に注意すること
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今日のテーマは仏壇と神棚を設置する時の注意点です。
関心がない方も多いかもしれませんが、うちのお客様から「仏壇とか神棚は、どういう風につけたらいいんですか?」相談いただいたことがあります。また、おじさんの森下的にも、ぜひ頭に置いといてほしいなという思いもありますので、解説していきたいと思います。
僕のスケッチを見てください。仏壇とか神棚というものに関しては、結構タブーがあります。言い伝えなのか、習慣なのか、宗教上の理由なのか、その辺は定かじゃないこともありますが、みなさんに知っておいてほしいです。
まず1つ目は、仏壇とか神棚というものには必ず正面があります。正面がどっちに向くのがいいのかという問題がありまして、仏壇の場合、北側に向けてはいけません。できたら東向きが理想と言われています。日本の家屋を見ていただくと、大体がそういう形になってます。神棚も同じで東か南がいいと言われています。
2つ目が、仏壇や神棚の上に部屋、通路を作らないこと。仏様や神様の上を、人間が通ったり踏んだりしないようにしてね、という意味です。
3つ目が、神棚についてで、基本的に自分の目線より高いところに祀ってください。昔、おじいちゃんやおばあちゃんから「お守りとか御札とかもらったら、神棚がなくても、ちょっと高いところに起きなよ」と言われたことがある人もいると思います。やっぱり神様のものなので、少し高いところに置くものになっているんですね。一方で「じゃあ高いところにしよう!」と思って天井目一杯に作る人がいるんですけど、それはおすすめできないです。神棚は榊変えたり、水、塩、米、酒といったお供えものを変える必要があるので、高すぎると脚立が必要になったりと大変になりますので気をつけてください。
4つ目も神棚を垂れ壁みたいなところに付けて、出入りするようなところはアカンと言われています。
でも実際、30坪の家で間取り考えるとき、すべての条件をクリアするのは難しいとおもいます。特に神棚の上に部屋や通路を作らないというのは、厳しいですよね。その場合は、神棚の天井部分に「雲」とか「点」、「空」と書かれた紙を貼れば免責になる、というのがあります。許されるということですね。こうした解決策があることも知っていただくと良いと思います。
5つ目が仏壇についてで、玄関からストレートに行けるところがいいと言われています。これはタブーというよりセオリーに近いかもしれません。神棚は基本的に家の人だけがお参りをしますが、一方で仏壇はお客さんもお参りをすることがあります。お坊さんを呼んだり、法事の時は親戚の人がお参りしてくれたり、お父さんが亡くなったときがあれば、お友達とか部下だった人がいらっしゃることもありますよね。なので仏壇というのは、古来は玄関からストレートに行けるところがいいとなっています。
6つ目のタブーは、仏壇と神棚をどちらも作る時、それぞれが向かい合ってはいけない、というものです。正面と正面がぶつかるのはNGということですね。また、下に仏壇を持ってきて上に神棚という配置や、まとめて置くのも良くないと言われています。
歴史のある一族の方などは特に大事されると思うので、事前に知っていただければと思います。知っておけば、間取りが完成した後に「置くところがない!」と焦ってしまったり、洋風のリビングに神棚がデーンとあって「ちょっとどうなんだろう…?」と思うことが回避できますのでね。
さっき僕が「仏壇は玄関入ってすぐのところが良い」と言ったのには、自分の実体験から来る思いもあります。僕は父を早くに亡くしていてるので、うちの家には仏壇があります。リビングに併設した和室に置いてあって、家を出る時に必ずチーンと鳴らして「お父ちゃん。ご先祖様。出かけてきます。今日も頑張ってきます」と言う習慣があるんですね。
もし将来、自分たちの娘たちが所帯を持ってくれて、僕も女房もこの世からいないという時、わざわざ和室を作ってほしいとは思わないのですが、小さい仏壇でええから、リビングの一角に置いてほしいなという気持ちがあります。遺影とか位牌という形でもいいかもしれません。
たとえば孫ができたとして、その子が朝学校に行くときに「じいちゃん行ってくるわ!」と言ってくれたら、なんかうれしいんですよね。これは僕のわがままだから、子どもたちや孫にしたら「何言ってるの?」と思う部分もあるかもしれませんが、そんなことを少し考えています。
神棚に関しては、宗教上の考え方とか色々あるので、置かないという判断もあるかと思います。一方で仏壇は、若いときはあまり考えないとおもいますが、いずれ「どうしよう?」って思うときが来ると思います。自分の親が仲悪かったら置かないこともあるかもしれませんが、普通の関係性やったら、亡くなったらたまには参ってあげたいなと思うのが子どもの心だと思いますので、新築する際にはあらかじめ考えてみてください。
蛇足になりますが、神棚というのは、父母が家族の安全とか繁栄とかを願うものですよね。祈る姿というのは、僕の心に残っているものなので作るのは悪くないと思っています。祈るのは自分のためでもあるけれど、子どもさん達がそうした姿を何気なく見ていると言うのは、日本のいい伝統であり習慣かなという気がしますのでね。最後に森下さんのいつもの余計な話になりましたが、そんな感じで仏壇と神棚を考えていただければと思います。
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