部屋が快適になるエアコンの配置と使い方
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今日のテーマはエアコンの配置です。
先日、ある方から「エアコンを点けていても家が寒くて。何かいい方法ないですか?」と相談を受けました。
話を詳しく聞きていると、1つ気になることが出てきました。
それは、みんなエアコン自体には、すごく慣れ親しんでるけど、配置の仕方については意外と知らないんじゃないか?ということです。
このスケッチに、時々見るような間取りを書いてみました。1階にリビングと和室がある間取りですね。
この間取りの場合、エアコンの付け方にはいろいろなパターンがあります。
今回は予算の都合上、エアコンが1台しか取り付けできない、という条件に絞ってお話しますね。
1台のみの場合でも、取り付け場所は、いろいろ考えられると思います。でも、僕はAかBになるかなと思います。
みなさん、AとB、どちらに取り付けるのがいいと思いますか?
どちらが良いか考えるときに、知っておいていただいたい前提があります。
まずはエアコンの特性についてです。
エアコンというのはすごい優秀な機械で、暑い時は冷気を、寒い時は暖気を送ってくれますよね。
この冷気や暖気というのは、風によって送られますよね。これが1つ目の前提です。
そして2つ目の前提です。
風には特性があって、基本的にはまっすぐしか進みません。
自然現象では、うねったりしてる印象があるかもしれません。自然という大きな空間であれば、そういうこともあります。でも、住宅の居室のような限られたスペースでは、基本的に一方通行です。
冷気や暖気は風によって送られる、風はまっすぐにしか進まない。エアコンの配置は、この2つの前提を頭に置いて考える必要があります。
部屋が真四角であれば、エアコンの位置はどこでもいいんですけど、大抵、部屋というのは、どちらかに長く作られています。そうすると、風は長手方向に対してヒュッと進むのがいいです。
なのでエアコンは、短辺方向の面に取り付ける方がいいです。
「AとB、どちらがいいか?」という質問に戻ります。
先程の解説を踏まえると、答えはAになります。こういう風に運ばれますね。
一方でBの方にエアコンを取り付けると、こういう風に運ばれます。
Bの場合、風が都合よく回ってくれれば問題はないのです。ただ、風の持つエネルギーは、そんなに大きくないんですね。どっかに当たったり曲がると、エネルギーは結構奪われてしまいます。
この話をすると「最近のエアコンなら、スイング機能が付いてるから大丈夫ですよね?」と質問をいただくことがあります。
確かに、スイング機能がついているエアコンはあります。でもスイング機能のというのは、概ね、左右45°くらいの範囲にしか効かないんですよね。なので、風が一直線に進むことを考えて取り付けるほうが、効率よく使えると思います。
これは環境を研究してる方々が、これまでの実験で実証しています。エビデンスとしてある事ですね。
例えば、この和室の場合、本来なら和室にも1台エアコンを取り付けるのがいいです。でも今回は1台のみという条件もありますので、風が長手方向に進むようにして、まんべんなく効かせるというのがポイントになります。
ここまで平面的に考えてきましたが、次は立体的に考えてみたいと思います。
これ1階の床です。エアコンをつけると、空気がどういう風に進んでいくかを描いていきます。
冷房の場合、空気は上へと上がるようにします。空気は冷やされると、相対的に重たくなって下に沈もうとするのでね。
下側に吹くと足元がだけが冷えてしまいます。なので、上に向かうようにして冷たい空気が下りてくるようにする。これが冷房の基本になります。
なので、羽がそういう風になってないと、できないですね。
一方、暖房は冷房と逆になります。下に向けて風が吹くようにする。
暖房の場合、暖かい空気になりますから、どんどん上に上がっていきます。ということになると、よっぽど下を狙わないといけないですね。
最近のエアコンは優秀で、AI搭載とかになると、すごいピンポイントで下の方を狙って床の温度を上げてくれるものもあります。ただ、これは機種によって変わりますので基本の使い方は、先程の通りになります。
冷房のように上に向けると、頭のあたりだけが暖かくなって、足元は暖かくならないという現象になります。
すごい優秀なやつを高う方法もありますが、住み始めたばかりですぐに変えるのは躊躇しますよね。
その時に重宝するのが、サーキュレーターやファンですね。
1番いいのはプロペラみたいなのつける方法です。
付けてエアコンを稼働させると、空気が撹拌されて、暖かい空気を下におろしてくれるので部屋全体が均一な温度になります。空気を対流させていくイメージになります。
ただ、間取りによっては均一になりにくいときもありますので、置き場所をいろいろ変えて試していただけたらと思います。
僕の家の場合、冬場にサーキュレーターを使うようになったら、床下の温度が2℃ぐらい上がりました。たった2℃と思うかもしれませんが、冬場の2℃は大きいです。快か不快かを決める要素になります。
あと、エアコンの配置について、もう1つ忘れてはいけないのが室外機です。
置くときのポイントはエアコンと室外機の距離がなるべく短い方がいいです。
たまにですが、隣の方からちょっと苦情を言われて、長くなってしまうことがありますが、できるだけ短くしたほうがいいですね。
また、南側に室外機を置いた場合、直射日光が当たりますよね。夏場は、室外機が熱くなるとエアコンの効率が悪くなるので、日陰を作ってあげてください。
ネットで「エアコン 室外機のカバー」「室外機 日よけ」とか検索すると、専用のものが出てきます。安いものでいいので使ってください。エアコンの効きが全然違います。
冬場は室外機に日光が当たるほうがいいので、日よけは外してください。
まとめになりますが、エアコンの配置に関しては、いかに風をまっすぐに行き渡らせるかがポイントです。さらに快適にしようと思ったらサーキュレーターなどで空気を撹拌してください。
エアコンのみでは完璧にコントロールできないこともありますので、サーキュレーターとかも使っていただいて、居室の快適度を上げていただければと思います。
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