今年になって顕著化した新型コロナウィルス問題。
自分の心の動きを眺めていて「なんて自分勝手」と思ったことに、遠くにいる娘を思う時の感情があります。
コロナ騒動の中、遠くの下宿に一人で頑張る娘に「心細いだろうから、早く帰って来い」ただでさえ甘い父親なので、この言葉が喉から出かかります。
でも一方で、県境を越えてやって来る人を見て少なからず嫌悪感を持ったり、毎日続く報道の中に、人々の愚かで節操のない行動を笑ったりしている自分にも気がつきます。
こんな親心の迷走は、バカ親に現実の確認をしてくれます。その現実とは、とても当たり前のことです。
「子供は、自分自身の人生を生きている。」そして、自分自身の人生を生きるのならば、危険や葛藤は歓迎すべきことです。今回の危険や葛藤を通して、子供は成長してゆきます。
しかし、親心とは理屈ではありません。合理性なんて全部吹っ飛んでしまいますから、結論は出ていてもアレコレと考えてしまいます。
子供のことだけではありません。さらに自分の中に、あり得ない空想が巣食っていることに気づきます。
「なるべく楽をして、幸せになる」 実際、「楽をして生きる」と「幸せになる」は両立しません。「手間かけなくない」と「儲けたい」仕事で例えるともっと鮮明になります。
豊かな人生の営みは「何かを得る」と「何かを失う」トレードオフ問題で出来ています。
人情ではわかり過ぎるくらいわかるけど、これが厳しい原理原則です。
家づくりもそうです。「手間かけない」で「いい家にする」はありえません。だから「安くする」と「いい家にする」も難しい問題です。
それでも、家を建てようとする方は人情として「難しいことは勉強したくない」「いい家を手にいれたい」とか「予算に合わせたい」「建てた後に後悔したくない」と考えるのも無理はありません。
でも安心してください。
必要な「情報」と「機会」があればバランスをとった家づくりは出来きます。 今、私なりに家づくりの基準を語った動画を増やしたり、現物として機会にしてもらうためのモデルハウスをどんどん形にしています。コロナ問題の収束後を目指し形にしてゆきますので、お役にたてればうれしいです。