明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、猪年といえば思い出すのが我が父のこと。昭和10年の猪年生まれ、存命なら今年7回目の年男でした。
父は、子供時代に祖父を戦争にとられ、祖母とともに苦労をしてその時代を生き抜きました。もっとも大変だったのは「食べるもの」を確保すること。大工職人の家で農業を営んでおらず、比較的農作物が確保しやすい田舎に住んでいても本当に困ったそうです。
ひもじい子供時代をすごした父は、「食事」に対して特別なこだわりがありました。食卓にズラリと「食べ物」が並ぶことこそ「豊かさ」で「幸せ」なんだと、何度も聞いて育ちました。父の論理はシンプルで、「モノが豊富にある=豊か」で「豊か=幸せ」というものでした。
さて現在、「豊かさ」の定義や優先順位は、現在はずいぶん変わってきました。 食べ物はもちろん、冷蔵庫・テレビ・車のような生活必需品や、ブランド品のような贅沢品も巷にあふれるようになりました。
なので、人々が求める「豊かさ」は、より本質に向かっていると思います。 父の時代の例にならい、「豊かさ」とは言い換えたら「不足」しているものを埋め、潤沢にすることなのだと考えたら、現在の「不足」とはいったい何でしょうか?
昨年よく言われた言葉で「働き方改革」がありますが、「日本人は働きすぎだ」といわれて久しく、この問題が叫ばれて来ました。 すなわち、今の時代の一番の「不足」=「働くこと以外の時間」ととらえてもいいかもしれません。
しかしながら、働き方を変えるのはなかなか難しい。私が言うのもなんですが、中小企業の現場ではそもそも人が少ないし、昨今は大きな会社でも同じかもしれません。
何より職場だけが働く場所ではありません。家庭においては、育児や家事は24時間年中無休の仕事ともいえると思います。
この不足を埋めることはできないのでしょうか? 「だったら家を変えて、ストレスが少ない環境にして、時間の使い方を変えられるようにすればいいんじゃないか」そんな質問であり答えが頭に浮かびました。
「働き方」でなくて「家のつくり方」を変えることが、今の時代の一番の「不足」=「時間のゆとり」を生むことにつながり、その「豊かさ」を持てた家族が「幸せ」に暮らせると、父の思い出とともに、より思いを強くした次第です。
ストレスが少ない環境=冬暖かく夏涼しくて、家族がのびのびできる家 時間のゆとりを生む環境=片付けやすくて散らからない、家事の時短が叶う家。 今年も、お客さま家族の「不足」を埋めて、「豊かさ」を実感していただけるゴールを目指し「家づくり」に取り組んで行きます。