2014年のある日、「暮らしにゆとりをつくる」というテーマで、
女性たちが意見を交わす勉強会に参加しました。
当時わたしは、全国300社が加盟する工務店組織の世話役として、
いろいろなジャンルの会合に参加していて、その勉強会もそんな機会の1つでした。
現場監督というキャリアから、わたしはこの仕事を始めたので、
職人さんなどの現場の人たちと、「いい家って何か?」を考えて来ました。
なので多分に男目線で、ものの良否を判断している傾向にあったと思います。
しかし、その会合は参加者のほとんどが女性。
当然話されることも、女性目線の話が多かったのでした。
その中でたいへん印象に残ったのは、「家が片付かない」という悩みをもった
女性たちに対して、講師の女性が言われた事でした。
「家が片付かない理由は、家の間取りが悪いからです。その家の奥様の性格でも能力でもありません。」
最初わたしはポカンとした感じで、その話をぼんやりと聞いていました。
でも、会場はかなりザワザワして、中には涙ぐんでいる女性もいました。
驚いたことに、多くの女性たちが、家が片付かないのは「自分の性格」に問題があったり、あるいは片付け下手で「能力」が足りないと悩んでおられました。
そのことに心を痛め、自分のせいだと苦しんでおられたことに、
ぜんぜん気づけていない自分に愕然としてしまいました。
自分には全く見えていなかった視点。そのことを教えてくださった方こそ、
この勉強会の講師:草間雅子先生http://felice-room.jp/であり、
この先生との出会いにより、「本当にいい家づくりとは何か?」という基本に、
改めて向き合うことになったのです。