私たちが今取り組んでいる(夏は涼しく、冬暖かい家)を作るには
何点か抑えるべき設計のポイントがありますが
今回は、その中でも最も重要なポイントの一つである、
日射取得と日射遮蔽についてお話をさせていただきます。
太陽の光には光の側面と熱の側面があります。
ご存知のようにこの2つのエネルギーは、
誰もがもらうことのできる無料のエネルギーです。
この無料のエネルギーを最大限に活かせるように
冬の日射は出来るだけ取り入れ(日射取得)、
夏の日射は出来るだけ遮る(日射遮蔽)設計で
家を考える事が重要なんです。
ではどのくらいの効果が得られるかを見ていきましょう。
【出典】松尾和也|ホントは安いエコハウスより
上記の図はある居室の南側の窓を含む断面図です。
図のように太陽光による放射熱が198w/m2入ってくるとします。
窓のU値が2.0W/m2・Kの場合、
窓からの熱損失30W/m2とすると
m2あたり168w/m2の熱量が得られます。
掃き出し窓は約3.3m2ですので
168w/m2×3.3m2= 554Wの熱を取得することができます。
こたつのヒーターが600Wですので掃き出し窓一つで
コタツ1つ分の熱量が無料で取れることになりますので
この無料のエネルギーを拾わない手はありません。
次に夏の場合をみてみると
【出典】松尾和也|ホントは安いエコハウスより
庇が無い場合は、647wもの熱量が建物に入ってきます。
これはただでさえ暑いなつに、窓がコタツになってしまいます。
想像してみてください。
リビングダイニングに掃き出し窓が二つあるとして
部屋をエアコンでいくら冷やしてもその横で
コタツ2台で温めてるとすれば快適な空間が出来るでしょうか?
しかし、庇をつけ日射遮蔽をしっかり考えるだけで、
侵入してくる熱量はわずか53Wになります。
アウターシェードなどの商品を使うともっと効果的でしょう。
日射取得、日射遮蔽をしっかり考えて設計をするかどうかで
家の快適性は大きく変わりますので、
日射取得・日射遮蔽をしっかり考えて設計できる会社(人)に、
あなたの大事な家づくりを任せてくださいね。