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ダブルス夫婦のためのテレワークを快適にする家づくりの工夫

在宅勤務(テレワーク・リモートワーク)が普及している現代において、共働きの夫婦が快適に暮らせる家づくりは重要なテーマです。特に、最近注目されている「ダブルス夫婦」という概念について考えてみたいと思います。

まず、「ダブルス夫婦」という言葉をご存知でしょうか?この言葉は、共働きの夫婦が仕事・家事・育児を対等な立場で支え合う形態を指します。私も初めてこの言葉を知り、社内の女性たちから教えてもらいました。彼女たちによれば、ダブルス夫婦とは、まるでテニスのダブルスのように、お互いがパートナーとして力を合わせて家庭を運営している夫婦のことを指すそうです。

一方で、共働きには他にもいくつかの形態が存在します。例えば、主役ママと裏方パパという形です。表向きには奥さんが家事や育児を主に担いながらも、実際には旦那さんも裏でサポートしているパターンです。また、もう一つは「ワンオペ夫婦」と呼ばれる形態で、奥さんが仕事・家事・育児の全てを一手に引き受け、旦那さんがあまり関与していないケースです。これは、奥さんに大きな負担がかかり、ストレスが溜まりやすい形です。

これらの形態の中で、ダブルス夫婦は最も健全でバランスの取れた夫婦関係といえるでしょう。共働きと言っても、その形態は様々です。私は「昭和おじさん」なので、妻が家事を全て引き受け、私はほぼ子どもと変わらない生活をしてきました。「ダブルス夫婦」という言葉を聞いた時には、少しドキドキしました。

ダブルス夫婦の多くは、大企業に勤める方や地元の中堅企業、独立系の会社で働く方々です。特に、関東地方の若い夫婦においては、8〜9割がリモートワークを行っているとのことです。在宅勤務が日常化しているため、彼らの住まいは、テレワーク環境を最適化するための工夫が求められます。

これまでの家づくりにおいて、最も重要な課題は「くつろげる空間をいかに作るか」でした。しかし、コロナ禍を経て、この「くつろげる空間」が一部の人々にとって「仕事が捗らない空間」になってしまった可能性があります。特に、在宅勤務(テレワーク)が普及した今、仕事の効率を最大限に引き出す環境作りが重要なテーマとなっています。

テレワークにおけるよくある悩みの一つは、仕事が捗る環境が整っていないことです。これにより、集中力が持続せず、作業に集中しきれないことがあります。また、オンラインでの商談やミーティングにおいても、効果的なコミュニケーションが取りづらいと感じることが増えています。こうした問題に対して、家づくりの面でどのような工夫が必要かを考えるのが今日のテーマです。

ここで重要なのは、次の三つのポイントです。

・仕事の生産性を上げる環境づくり
・集中力を持続させる環境づくり
・外部とのコミュニケーションの問題を解決する環境づくり

まず、「仕事の生産性を上げる環境づくり」においては、専用のデスクの有無が大きな要素となります。私の友人の中には、ダイニングテーブルでリモートワークをしている方もいますが、仕事を中断してもそのまま残しておけないため、非常にストレスを感じるようです。専用の仕事用デスクがあれば、仕事を途中で中断しても、後で再開しやすくなります。

次に、長時間の作業に耐えられる良い椅子も重要です。私自身、椅子にはこだわるタイプで、集中して2時間ほど座り続けることがあるため、悪い椅子だと腰痛や体の痛みを引き起こします。快適な椅子は、集中力を維持するためにも欠かせません。

また、プリンター・スキャナー・コピー機器が手元にあることも便利です。最近では、マルチディスプレイを使って資料やスケジュールを確認しながら作業することが増えています。これらの設備をどのように配置し、効率的な作業環境を整えるかが大切です。

「集中力を持続させる環境づくり」については、家族の気配や生活音を遮る工夫が必要です。ただし、完全に孤立すると、オフィスと違って同僚や上司の目がないため、甘えが出てしまうことがあります。これにより、YouTubeを見てしまったり、気が散ってしまうこともあるでしょう。こうした誘惑を断ち切るための工夫も考慮すべきです。

そして「外部とのコミュニケーション問題」を解決するための工夫として、オンラインミーティング時の背景や、突然子どもが入ってきてしまう問題に対処することが挙げられます。「お父さん、会議だから静かにしてね」と言うのは家族に負担をかけることになり、心苦しいものです。こうした問題をどう解決するか、順番とポイントを考えることが求められます。

テレワークを快適にする家づくりのポイントについて、以下のように整理しました。

まず、最初のステップとして、自分の仕事に必要な書類や道具をすべて書き出し、優先順位を立てることが大切です。その際に、テーブルの広さも重要な要素です。例えば、私のように建築家で図面を多く扱う場合は、広い作業スペースが必要です。また、当社のネット関連業務を担当している女性は、2〜3台のマルチディスプレイを使用しているため、彼女にとっても広い机が必要です。

次に、ペーパーレス化が進んでいるとはいえ、紙の持つ利便性やスピード感は依然として重視されています。そのため、紙でのファイリングを行う場合には、本棚や書類庫の収納スペースも考慮する必要があります。特に、家族と共に生活している場合、小さなお子さんが書類を誤って破いてしまうことがないよう、鍵付きの収納を検討することも一案です。

さらに、使用するパソコンのスペックも重要です。高度な処理を必要とする場合、大きなパソコンが必要になることもあります。コピー機についても、複合機が必要か、家庭用で十分かを判断する必要があります。

次に、室内の部屋をどの程度オープンにするかを考えることも大切です。最近の家は、吹き抜けやワンルーム感覚、回遊性を重視して、家族の気配を感じることを重視しています。しかし、テレワークのためには、家族の気配を遮断したい場合もあります。この場合、完全な個室が適しています。個室は、仕事とプライベートのオンオフをしっかり切り替えられる利点があります。

一方で、まだ子どもが小さい場合や、家族との距離感を保ちつつ仕事をしたい場合には、半個室にするのも良いでしょう。集中したいけれども、子どもの様子をすぐに確認できる環境が整うことで、家族とのバランスを保ちながら仕事を進めることができます。

興味深いのは、私の知り合いの税理士の方が、オープンスペースを好んでいるという点です。彼は数字に囲まれた仕事をしているにもかかわらず、「子どもの声が聞こえると、仕事が捗る」と言っていました。一人で仕事をしていると寂しいと感じることがあるそうで、この点には驚きました。

オープンスペースが良いと感じる方も少なくありません。LDK、2階のホール、吹き抜け、スキップフロアの一部など、家族の気配を感じながら作業できるスペースが適しています。このようなスペースはコストがかかりにくく、将来的に必要がなくなった場合でも、家族のための別の用途に転用できるという利点もあります。例えば、イーロン・マスクのように「会社に出社しなければならない」という状況が再び訪れた場合でも、そのスペースは柔軟に活用できます。

最近増えている在宅勤務(テレワーク・リモートワーク)を念頭に置いた快適な家づくりについて解説します。

今回、テレワークをテーマにするにあたって「ダブルス夫婦」という言葉を知りました。これは、共働きでお互いが対等に仕事・家事・育児を支え合う夫婦のことを指します。一方で、家事・育児を主に妻が担い、夫が裏方を務める形や、「ワンオペ夫婦」という、妻が全てを抱え込む形態もあります。しかし、健全な共働きの形として「ダブルス夫婦」が注目されています。

これまでの家づくりは「くつろげる空間」をいかに作るかが中心課題でしたが、コロナ禍以降は「仕事が捗らない空間」となる場合もあります。そこで、「仕事の生産性を上げる環境づくり」「集中力を持続させる環境づくり」「外部とのコミュニケーション問題」に対応するための家づくりが重要です。

まず、専用のデスクと椅子が必要です。ダイニングテーブルでの作業は途中で片付けが必要になるためストレスが溜まりやすく、専用の机があると仕事を継続しやすくなります。また、長時間座る仕事では、良い椅子も重要です。私自身、集中すると2時間ほど続けて仕事をしてしまうので、腰痛を防ぐためにも椅子にはこだわっています。

次に、プリンターやスキャナー、マルチディスプレイをどう配置するかも考慮が必要です。最近はペーパーレス化が進んでいるとはいえ、紙の良さやスピード感はまだ健在で、紙のファイリングをどう収納するかも考える必要があります。特に、小さなお子さんがいる家庭では、書類を鍵付きにするなどの対策が必要かもしれません。

室内の開放性についても考慮すべきです。家族の気配を感じるオープンスペースが良い場合もあれば、集中力を高めるために完全な個室が必要な場合もあります。子供が小さい家庭では、半個室が適していることもあります。知り合いの税理士は、オープンスペースで子供の声を聞きながら仕事をすると集中できると言っていました。

電源やネットワーク環境も重要です。コンセントの数や配置、有線LANの設置は安定した仕事環境を作るために必要です。Wi-Fiは便利ですが、安定性を考慮して有線LANを利用するのも一つの方法です。

最後に、照明の配置と色も重要です。明るさがモニターに映り込まないようにしつつ、集中できる明るさを選ぶことが大切です。タスク照明とアンビエント照明をどう組み合わせるかも、テレワークの効率に影響します。光の色も、集中力やリラックスに影響するため、適切な選択が求められます。

最後に、「ミニマルオフィス」という考え方も紹介します。押入れサイズのスペースを利用して、一人が集中して作業できる環境を作ることができます。天井の高さや奥行きを考慮しながら、効率的なスペースを確保することが可能です。

昭和人間として、私はパソコン上での文章のチェックが難しく、誤字脱字が見逃しがちです。そのため、プリントアウトした方が読みやすく、完全に紙がなくなることはないと感じています。さらに、ライトを使ったり、足元にちょっとしたものを置けるスペースも確保できます。寒がりの方には、パネルヒーターを置くことも良いでしょう。また、ロールスクリーンはZOOM会議時の背景としても活用できます。都市部の大きな駅近くでは、ミニマルオフィスのような貸しオフィスが見られますが、あれは大体このサイズです。

リモートワークにおいて、そこまで集中する必要がないという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方に朗報です。一間の押入れを活用すれば良いのです。後から改造するのは簡単で、ミニマルオフィスとして作ったものが不要になったら、再び押入れとして活用できます。奥さんや子どもも喜ぶかもしれませんし、子どもの勉強部屋としても集中力が高まるでしょう。このように、使い回しの工夫を念頭に置きつつ、テレワークのスペースを作っていただければと思います。ぜひ参考にしてください。

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