「これからの住宅トレンドがどうなるのか?」ChatGPTに聞いてみた
今日はChatGPTに「これからの住宅トレンドがどうなるのか?」を聞いてみた内容についてお話しします。
現在、AIは驚くほど進化していますよね。私自身、少し前まではAIを半分バカにしていたような感じでした。しかし、ChatGPT、あれは本当にすごいですよね。私も初めは、おもちゃのようなものかと思っていたのですが、触ってみると「へえー、こんなことができるの!」と驚きました。
多くのお客様は、既に自由に使いこなせていると思います。一方で、よくわからないという方もいらっしゃると思います。今日は、このことをネタに、これからの家づくり・住まいづくりがどのように変わっていくのか、ChatGPTに聞いてみた内容についてお話ししたいと思います。
早速ですが、ChatGPTがよくわからない方もいらっしゃるかもしれないので、まず画面をお見せします。このGPTくんにいろんな質問をすると、つらつらと彼が答えてくれるというものです。
これからの家づくり・住宅のトレンドがどのようになっていくのか、それをAIならどのように答えるのか、みなさんと一緒にデモンストレーションで試してみたいと思います。
「これからの新築住宅のデザインのトレンドについて教えて」と入力して聞いてみると、たくさん答えを出してくれました。「そんなん普通やん」と思う人もいれば、「そんな感じで答えるんだ」と思われる方もいらっしゃると思います。
AIがどんな答えを出してくれたのか、読んでいきましょう。最初に、前提を置いてくれています。「私の知識は2021年までのものなので、最新版ではない」ということをまず説明してくれて、続けてトレンド予測を挙げてくれました。
まず1点目は、サステナビリティとエコフレンドリーについてです。「環境にやさしい建築がますます一般的になり、ソーラーパネル・雨水収集システム・地熱エネルギーなどの環境技術が住宅デザインに取り入れられる事でしょう。また自然素材の使用や、自然と一体化したデザインも増えてくると予想されます。」このあたりは、そうだろうなと思います。
2点目に、スマートフォームテクノロジーを挙げてくれました。「IOTの進化に伴い、住宅の自動化やリモートコントロールも一般的になります。照明・温度の調節、セキュリティ・エンターテインメントシステムなど、ほとんどの家庭用設備がスマートデバイスから操作できるようになります。」このあたりは、おじさんは付いていけるか不安なところです。
3点目に、フレキシビリティと多機能性です。「リモートワークやホームスクリーニングが増加し、家は単に住む場所ではなく、働く場所・学ぶ場所にもなります。そのため、部屋が複数の目的に対応できるデザインが求められます。」多様な目的に対する柔軟性みたいなことが必要だということでしょうか。
4点目が、ヘルスとウェルネスです。「ヘルスとウェルネスのトレンドは住宅設計に反映され、自然光の最大化、空気浄化システム、静寂空間の確保など、住環境が住人の身体と精神の健康に良い影響を及ぼすデザインが増えることが予想されます。」
挙げてくれたのはこれだけだったので、「まだある?」とさらに深く聞いてみましょう。
5点目に挙げてくれたのは、ミニマリストデザインです。「シンプルなライフプランを求める人の増加に伴い、ミニマリストの家が人気を博しています。」
これはつまり、私が少し前から言っている「小さな家でいいじゃん」ということですよね。必要最低限の家具や装飾で、部屋を広々使うということがトレンド・主流になってくるということでしょうか。
6点目が、屋外との一体感です。「より自然との一体感を持つことを求める人々のために、家と庭の境界が曖昧になるデザインが人気になっています。大きな窓やガラスのドア、オープンエアリビングスペースを用いることで、自然光を最大限に採り入れることができます。」
これは、今私たちが作っているモデルハウスに近いなと思います。私が考えていることとGPTくんの答えが近くて、ちょっと嬉しくなりました。
7点目が、ユニバーサルデザインです。「全ての人々が利用しやすい家づくりが重視されるようになっています。これは、高齢者や障がいを持つ人が生活しやすいよう、バリアフリー設計や視覚支援技術などを取り入れることを指します。」
8点目が、ローカル素材と伝統的技法の使用です。いわゆる地産地消みたいなことでしょうか。「サステナビリティを重視するとともに、地元の素材や伝統的な建築技術を用いることで、その地域の文化を尊重し、地元経済を支える動きがあります。」
ここまで見ていると、すごく高邁(こうまい)な事と具体的なことが入り混じっている感じがします。もう少し聞いてみると、追加のデザインやトレンドを挙げてくれました。
9点目にパッシブデザインです。「エネルギー効率を最大化するパッシブデザインは、自然の光や風を最大限に利用し、暖房や冷房のコストを減らすという考え方です。これは、建物の位置、窓の配置、断熱材の使用など、さまざまな方法で達成されます。」
10点目は、マルチジェネレーションリビングです。「多世代が一緒に生活する家が増えています。親世代と子世代、時には祖父母世代が一緒に生活することを意味します。そのため、プライバシーを確保しながら共有スペースを有効に使うデザインが重要です。」
11点目がタイニーハウスです。先ほど出てきた小さな家のさらに極限みたいな話でしょうか。「スペースやリソースを最大限に抑えた生活スタイルの人気が高まり、小さな家、いわゆる「タイニーハウス」の需要が増えています。これらの家は、効率的なスペースの利用と移動性に重点を置いています。」
12点目はネットゼロエネルギーです。「新築住宅では、全てのエネルギー需要を再生可能なエネルギー源で賄う「ネットゼロエネルギー」の設計が求められています。これは太陽光発電パネル、風力タービン、地熱エネルギーシステムなどを使用して実現されます。」
13点目はビオフィリックデザインです。「自然を取り入れたデザイン、いわゆる「ビオフィリックデザイン」もトレンドとなっています。これは、植物の使用、自然素材の使用、自然光の取り入れ方など、さまざまな方法で実現されます。」
ちょっとした時間の間に、13個もトレンドを出してくれました。これを見て、どんな感想を持たれましたか?ある面では、綺麗な言葉で当たり障りのないことを言っていると感じた方もいると思います。
私は、全部ではないですが、やはり機械だなと思う所もありました。しかし、やっぱりそういうことなんだ、とも思います。今は私の目の前のパソコンが答えてくれているように感じますが、世界中で住宅のことをそのように考えている人たちがいる、家はそういうキーワードであるべきだと言ってくれているのかなと思います。みなさんも、これを見てどんな風に思われたか、心に留めておかれてもいいと思います。
いかがでしたか?AIの使い方としては、入り口の入り口ぐらいのすごく浅い使い方だと思います。
しかし、お施主様が自分の家づくりの疑問をぶつけて、それに対して答えてくれるのはすごいことだと思います。完全な答えがすぐ出るのかというと、質問の仕方にもよると思いますから、本当に使えるのか?という面はあるかもしれません。しかし私は、これを見た時に可能性を感じました。
お施主様ご自身も、もやっとした思いを上手にプロの方へ質問する・要望を出すということは、結構難しいですよね。また、私たちのような業者やプロの立場からしても、お客様に何を聞いてあげるべきか、うまく質問を投げかけられない瞬間もありますよね。AIを使うと、お施主様も質問がよりしやすくなるのではないかと思いました。
人間同士のコミュニケーションには、抜けがある時がありますよね。例えば、これから家づくりの計画を立ててほしい、プランを作ってほしいという時に、「どういうことが気になりますか?」と聞いても、お施主様が十分にご自身の思いを表現できるかと言えば、伝えきれないことがある場合もありますよね。
そんな時に、全体を網羅的に見て、何か漏れはないか、言い忘れたことはないかを確認することが重要だと思います。AIに聞いた内容がある程度出てくる中で、お客様は「これも教えてもらっておこう」「これも考えてもらいたい」といった要望が出やすくなるのではないかと思います。
それから、私はプロの立場で思うことは、お客様と打ち合わせをしている際に、私が一番楽しいと感じる瞬間があります。それは、お客様から予期せぬ質問を受ける時です。
大体、プロは何組ものお客様をお手伝いしてきているので、大体よく聞かれる質問などはわかっています。しかし、「それはどういうことですか?」とか「そうきましたか!」という質問を受けると、個人的には嬉しくなってしまいます。
それで話を聞いていくと「そうか~!」と俄然スイッチが入ってしまって、「では、こういうことはどうですか?」などと言いたくなってしまいます。その予期せぬ質問を受けることで、お施主様が何を望まれているのか、より具体的に理解する機会を得ることができます。
今日やってみて私は、AIは双方の立場のチェックリストになると思いました。
AIの可能性について私が最も感じるのは、やはりAIは道具として面白いなという点です。これから、こういうツールも使いながら、より良い家づくりに向かえれば楽しいと思いますし、昭和のおじさんはなんとか時代の流れに振り落とされないよう、ついていけたらいいなと思います。ますます家づくりの周囲が楽しくなると感じています。
若いお施主様方は、きっとこれをもっと使いこなされると思います。私たちはロートル(老人)ですが、人生の経験値だけは多少ありますので、ぜひ予期せぬ質問をぶつけてもらって、お施主様ご自身の家づくりがより良いものになることが、一番良いことだと思います。ぜひ参考にしてください。